病棟 | - | 外来 | 先進医療棟1F |
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外来受付 | - | 独自webサイト | 東北大学病院 高度救命救急センター |
対象疾患 | 高度救命救急センターは、すべての救急疾患の初期診療と重症及び複数の診療科領域にわたるすべての重篤な救急患者さんの診療を担当します。/病院外心停止(心停止後症候群に対する治療も含みます)/外傷/熱傷/急性腹症/敗血症/多臓器不全/急性中毒/体温異常(熱中症または偶発性低体温症)/特殊感染症(ガス壊疽、壊死性筋膜炎、破傷風等)/急性冠症候群/大動脈疾患(急性大動脈解離、大動脈瘤破裂など)/脳血管障害/呼吸不全/心不全/出血性ショック/意識障害/複数の専門領域診療科にわたる重篤な病態 |
あいさつ
これからに向かって進む高度救命救急センター
2006年10月1日、18番目となる高度救命救急センターを開設しました。
救命救急センターは、初期救急医療機関、二次救急医療機関、そして、病院前を支える救急隊との円滑な連携体制のもとに、重篤な救急患者さんへの医療を確保することを目的に設置され、“地域の救急医療体制を完結する機能を支える”救急医療機関です。いま、求められることは、
1)重症の患者さんに限定することなく、市民のみなさまにとって満足の得られる救急医療を提供し、地域を支えること
2)救急医療と救急医学を支え、多くの指導的な人材を輩出すること
です。
2016年9月、宮城県内救命救急センターによる艮陵提言を行い、宮城県内6つの救命救急センターがしっかりと連携を図り救急医療体制を支えること、そして、最良の治療を提供することと同時に、地域救急医療体制の要としての役割を果たすことを確認しました。
同年10月28日にはドクターヘリの運用を開始しました。多くの医療機関と連携し、宮城、東北、そして、我が国の救急医療を支え、リードすべく、すべてのスタッフが進んでいます。
東北大学病院 高度救命救急センター
部長 久志本成樹
スタッフ 一同
わたくしたちが目指し、行おうとしている救急医療と集中治療
救急医療に携わるわたくしたちが目指すものは、一刻も早く治療を必要とする救急患者さんにとって最善の医療を提供することです。病気やけがの患者さんが元気になることができるよう、最善の診断・治療に関して、常に世界から情報を入手し、限られた時間のなかで患者さんに適切に提供します。
救急医療では“時間”が大切であり、集中治療では繊細さが大切です。私たちは、将来につながる病態の解明、治療を探る目と姿勢と心を持って診療を行います。
救急医療はシステムとして、チームとして動く
救急医療は、① 病院前救護を支える救急隊員、救急救命士、② 組織として機能的に活動すべき院内診療チーム、③ 社会復帰のためのリハビリテーション、④ これらをつなぐスタッフなどによるシステムとして機能します。誰が上でも下でもなく、すべてがシステムを構成するメンバーです。
知識・理論・技術に裏付けられた大胆かつ冷静・繊細な救急医療を
- 診断と治療が同時に進行し、大胆な判断を必要とする救急医療
- 冷静な頭脳で、繊細な判断の下に緻密な治療・管理を行う集中治療
これらの相反する側面を有する救急医療とこれを支える集中治療は、正確な知識と理論、技術が支えるものです。世界を目指す科学者としての姿勢と患者さんのことを自分のこととして感じる心を併せ持ち、我が国の救急医学をリードします。
その他
当センターでは、以下のような活動により、救急・災害医療体制と教育にも力を入れています。
外傷再建センター
重症の外傷患者さんの治療では、救命がもっとも重要です。しかし、患者さんが元気にもとの生活に復帰するためには、”機能的再建”、”美容的再建”も大切です。四肢、骨盤や脊椎・脊髄などに複雑なけがをした患者さんに対しての機能回復を目指す診療を充実させています。
ドクターヘリ
県内全域を30分以内でつなぐドクターヘリの基地病院として、より迅速な救急医療の提供を行っています。
ドクターヘリにはフライトドクターとフライトナースが搭乗し、当院の屋上から離陸し、現場に到着ししだい治療を開始します。
他の救急医療機関との連携
仙台市病院群当番制事業における転送等調整、休日・夜間急患センターからの転送患者さんの受入れ、一般の病院とともに他の救命救急センターを支える高度救命救急センターとしての役割を担います。
研修教育機能
救急科専門医、さらに集中治療専門医認定施設として救急専門医および集中治療専門医の育成、施設内外からの臨床研修医に対する救急・集中治療の教育・研修、非救急専従医師・看護師・救急救命士の生涯教育・研修、卒前教育、卒後初期研修の場となっております。さらに、日本全国の医療機関の医師に対する救急・集中治療研修も受け入れております。また、外傷および熱傷治療専門医の修練認定施設でもあります。
大規模災害時の医療体制の確保
災害拠点病院として震災やNBCテロなどの大規模災害時の救命救急機能の充実を図るとともに、災害時医療対応訓練において中心的に関与しています。また、DMAT:disaster medical assistance team(災害救援医療チーム)を結成し、常に国内外の災害医療に貢献します。
救急医療においてこそ、高度かつ緻密性が必要とされます。救急科は各診療科専門医との連携による先進的救急医療の推進、斬新で魅力的な救急医療・救急医学研鑽の場の構築を目指しています。
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