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東北大学病院

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補助人工心臓センター

病棟 - 外来 外来診療棟A 2F
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センター長あいさつ

センター長 齋木 佳克

日本の先進的なテクノロジーによって人工臓器分野の研究と臨床応用が急速に進展したことを背景に、本邦の臨床現場でも補助人工心臓による重症心不全治療が確立されつつあります。平成23年4月から国産の植込型補助人工心臓2機種が保険適応となったことが大きなマイルストーンになりました。それ以前には難治性の重症心不全を患った方々は、空気圧駆動式の体外式補助人工心臓治療しか受けられず、これは一旦装着してしまうと入院治療の継続を余儀なくされてしまうデバイスであったのです。平成23年にその治療体系が一変いたしました。植込型補助人工心臓装着後は、一定期間の院内リハビリテーションと退院教育プログラムを終了したのち、病院から退院し自宅での生活に戻り、さらには、職場へ復帰した上で、次の治療である心臓移植を待機する流れとなっています。2010年7月の臓器移植法改正により、脳死下臓器提供の数は顕著に増加しました。それにより心臓移植治療の恩恵を受けられる患者数も着実に増加し、平成28年10月時点で300名を超える方が心臓移植治療を受けています。しかしながら、それ以上に重症心不全を患う方が多いのが現状で、現在500名を超える方が心臓移植待機患者として登録されています。移植医療を受けるまでの待機期間は3年以上に延長しつつあります。その長い期間において、安心できる医療、温かいケアと確実な専門的管理を継続的に提供できるようにすることを目的として、植込型補助人工心臓実施施設である東北大学病院に、補助人工心臓センターが開設されました。
現在この組織は、植込型補助人工心臓実施医である4名の心臓血管外科専門医、重症心不全治療に習熟した循環器内科医2名、人工心臓管理技術認定士資格を有する3名の臨床工学技士と2名の看護師を含む専門的修練を受けたスタッフ9名、さらに、人工心臓研究者3名から構成されています。これらの多職種による協力体制を主軸とし、ドライブラインと呼ばれる体内から体外へ導出される導線周囲の創傷管理、血液凝固状態の調整、心不全の管理、リハビリテーションの評価、栄養状態の評価等に関して、様々な部署との連携を基にした継続的治療がなされます。一貫してきめ細やかな医療が提供できるようこれからも努力を続けます。
これまで補助人工心臓の開発には、非常に長い歴史が刻まれております。東北大学では1985年には空気圧駆動型補助人工心臓の日本で最初の長期生存症例を記録し、加齢医学研究所では補助人工心臓、完全置換型の人工心臓開発の他、人工心筋等のデバイス開発を行い、現在、臨床の場で活躍し重篤な心不全患者を救っているEVA HEARTの臨床前試験においても、特に積極的に関与してきた経緯があり、今後のさらなる改良へ向けても研究を進めているところです。人工臓器分野の研究も日進月歩であり、最新の医療技術を提供するためには、常に弛まぬ研究活動の継続も重要ですので、東北大学病院と医学系研究科、および、加齢医学研究所の協働的活動により研鑽を積み、この領域の医療の発展に寄与したいと考えます。さらに、最先端の技術の探求だけではなく、基本的な知識を中心とした患者教育、医療スタッフの再教育を図るための公開講座等の教育的活動も推進したいと考えております。どうぞ多くの皆様からのご支援とご協力をお願い申し上げます。

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