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総合感染症科

科長あいさつ

科長 青柳 哲史

総合感染症科は、平成24年に東北大学病院に設置されました。令和5年5月に科長を拝命しました青柳哲史と申します。
公衆衛生の普及や優れた抗微生物薬の登場などにより一見制圧できたかに見えた感染症は再び私たちの前に大きな脅威として立ちはだかっています。その典型的な例が、世界的にも問題となっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)といえます。これまでにも、2002年に中国で発生し世界で流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)、2012年から中東を中心に現在も発生が続いているMERS(中東呼吸器症候群)など、これまでとは異なるタイプの患者を重症化させるコロナウイルスが出現してきました。今回の新型コロナウイルスは2019年末に発生し瞬く間に世界に広がり猛威を振るい世界的パンデミックになっておりますが、医学と公衆衛生の力で制圧を目指して人々が奮闘しているところです。一方、普段は気付かれにくいですが、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)や多剤耐性緑膿菌、多剤耐性アシネトバクターなど抗菌薬の効きにくい・効かない細菌が世界中でまん延しており、市中感染事例や病院内感染を引き起こし、日本も例外ではありません。他にも、2009年の新型インフルエンザパンデミックやエボラウイルス感染症、最近ではサル痘などのさまざまな新興・再興感染症が次々と出現しており、これらは人や物が簡単に国境を越えることができるようになったことによる感染症の“グローバル化”、“ボーダーレス化”が要因の1つと考えられています。つまり、現代社会に生きる私たちはこういった感染症のリスクから完全に逃れることはできず、日常診療のなかで、いかに感染症をマネジメントしていくかが大きな課題といえます。
これまで総合感染症科では、感染管理室と協力して、感染症診療、感染制御、感染症実地疫学などに関する専門的資格を有するスタッフが、感染症の診断・治療・予防に関する総合的マネジメント業務を行ってまいりました。外来・入院診療としてHIV感染症など性感染症、抗酸菌感染症、寄生虫感染症、渡航者感染症など専門家が不足している領域における感染症診療はもとより、各科横断的に、感染症診断へのサポート、抗微生物薬の選択や投与量・方法に関するアドバイス、コンサルテーションをおこなっています。
感染症は、微生物が人から人あるいは物から人に伝播するという特徴があるため、個人や病棟・医療施設を超えて、さらには地域全体に感染症が伝播・拡大し、危機的な状況を引き起こす可能性があります。そのため、総合感染症科では、東北大学病院における感染症の総合的マネジメント業務を実践するとともに、他の医療施設や保健所等と協力して広く地域の感染症診療・感染症対策への協力支援も行ってまいりました。
感染症マネジメントは今や医療施設そして地域におけるトップリスクマネジメントです。今後、東北大学病院の医療の質の向上はもちろんのこと、我が国の感染症・感染制御分野をリードする総合的な感染症診療体制を築きたいと思っております。引き続き、感染症診療・感染制御へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

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