東北大学病院

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個別化医療センター

個別化医療センターのご案内

センター長あいさつ

センター長 石岡 千加史

本院は、患者のゲノム・オミックス※解析や診療情報を活用し、患者ひとりひとりに最適な治療を提案するシステム、「個別化医療」を推進する取り組みをこの度スタートしました。本プロジェクトは、2017年4月1日に本院内に設置した「個別化医療センター」が中心となり、世界に先駆けたゲノムコホート研究の基盤を有する東北メディカル・メガバンク機構や、最新医学知識と基礎医学研究の基盤を有する医学系研究科等と密接に連携し、希少性疾患を中心とした「個別化医療」の推進を図っていくものです。また本プロジェクトの推進にあたっては、医療や医学教育・研究の発展を目的に篤志家様から東北大学基金に寄せられたご遺贈寄付を活用させていただきます。
具体的な取り組みとして、まずはゲノム医療・オミックス医療、特にがんのゲノム医療をターゲットに、個別化医療センターを中心に、疾患バイオバンクの設立とがんクリニカルシークエンス検査の実施を開始します。
がんは、遺伝子に生じた「異常」(構造変異:遺伝子の配列が変化すること、過剰発現:遺伝子産物であるタンパク質が過剰に発現していること、等)が原因で発生します。近年、このような遺伝子の異常を標的として、その機能を制御する薬剤「分子標的治療薬」が次々と開発されています。これらの薬剤は、それぞれが標的とする遺伝子異常が存在するがんに対して効果がみられるため、個々の患者のがん細胞にどのような異常が生じているかを調べるがんクリニカルシークエンス検査により、将来、より有効な薬剤で治療を受けることが出来るチャンスが広がります。
個別化医療センターでは、クリニカルシークエンス検査により現時点でのゲノム医療の提供を行うとともに、疾患バイオバンクを活用して全エクソン解析などのさらなる遺伝子解析研究を進め、将来的にはゲノム解析を基とした治療の最適化、発症の予防ができるような医療につなげていきます。

当院はがんゲノム医療中核拠点病院に指定されました。東北メディカル・メガバンク機構や医学系研究科との連携によるゲノム・オミックス解析基盤の充実、解析結果を解釈し適切な医療を提供できる専門医の多数の在籍、遺伝子診療部による高度な遺伝医療の提供の保証、また、臨床研究中核病院としての先進医療や医師主導治験の実績などの特長を活かし、最先端のがんゲノム医療を提供します。

【補足説明】 ※オミックス 網羅的な生体分子についての情報の総体。オミックス医療では、ゲノム(遺伝子の総体)、トランスクリプトーム(mRNA)、プロテオーム(タンパク質)、メタボローム(代謝物)等の様々な網羅的な分子についての情報を系統的に解析し、治療の最適化、発症の予防等を目指す。

 がんクリニカルシークエンス検査

当院では、2017年4月に個別化医療センターを立ち上げ、患者さんのがん細胞に生じた遺伝子異常を解析する以下のがんクリニカルシークエンス検査を行っております。詳しくは担当医師、もしくは下記の当院がん相談室までお問い合わせ下さい。

がんクリニカルシークエンス検査とは:
がんは遺伝子に生じた「異常」(構造変異:遺伝子の配列が変化すること、過剰発現:遺伝子産物であるタンパク質が過剰に発現していること、など)が原因で発生します。近年、これらの遺伝子の異常を標的として、その機能を制御する薬剤「分子標的治療薬」が次々と開発されています。これらの薬剤は、それぞれが標的とする遺伝子異常が存在するがんに対して効果がみられるため、個々の患者さんのがん細胞にどのような異常が生じているかを調べることにより、将来、より有効な薬剤で治療を受けることが出来るチャンスが広がります。基本的に50万から90万の費用がかかります。また、この検査によって結果が治療に結びつくとは限らないことをご了承ください。

①MSK-IMPACT検査
MSK-IMPACT検査はがん関連遺伝子468個と18種類の融合遺伝子を一度に検査するもので、その数は国内で行われている同様の検査の中では最大の数になります。この検査は米国Memorial Sloan Ketteringがんセンター(以下MSKがんセンター)の協力を得て行われます(日本業務委託窓口:テーラーメッド社)。検査を行うMSKがんセンターは2014年に全米No.1がん専門病院(U.S. News & World Report調べ)に選ばれており、同センターの専門スタッフが検査結果を審査します。さらにMSK-IMPACT検査は、同じ患者さんの正常細胞の遺伝子も同時に解析することで、がん細胞にのみ生じた遺伝子異常を知ることができます。
なお、本検査は腫瘍検体を用いて行う検査のため、手術によって腫瘍切除を行われた方に限ります。また、検体準備の後、検査結果が判明するまで6週から8週かかります。自由診療となるためこの診察、検査は自費となります。

②オンコプライム検査
OncoPrime(オンコプライム)は、がんに罹患した患者さんのがん細胞で生じているがん関連遺伝子の変異を解析する検査です。がんは、遺伝子の変化によって引き起こされる病気ですが、同じ臓器に発生しても、がん細胞の遺伝子に生じている遺伝子の変化は患者さんごとに異なります。また、ある遺伝子の変化によっては、抗がん薬の効果に影響をおよぼす事が分かっており、すでに日常臨床に応用されているものもあります。現在日常臨床で行われている遺伝子検査は特定の遺伝子で起こっている一部の変異しか調べることができませんが、OncoPrime(オンコプライム)では200を超えるがん関連遺伝子で起こっている遺伝子変異を一度に調べる事ができます。そしてOncoPrime(オンコプライム)で得られた遺伝子変異の結果から、あなたのがんの診断や治療に役立つ情報がないか最新の情報技術を用いて解析を行います。この検査で見つかる薬剤の中には、国内では未承認で臨床研究中の薬剤や保険適応外の薬剤が含まれます。この検査も自由診療となるためこの診察、検査は自費となります。

 

③当院での臨床研究においてのがんクリニカルシーケンス検査
当院でも独自の遺伝子検査を開発する研究「がん組織を用いたクリニカルシーケンスの開発及び新規診断法、新規治療標的の探索」を行っております。これは患者さんより包括同意を得て病院バイオバンクに集められた検体を用いて解析を行っております。承諾を得た上で臨床研究に参加していただき上記と同様な検査を行うものですから検査にご負担は頂きません。現段階ではあくまで研究ですので、検査結果を患者さんに提示するものではないのですが品質の安定を確認し結果を還元できるよう努めていきます。


【問い合わせ】
東北大学病院 がん診療相談室 TEL:022-717-7115


関連リンク
テーラーメッド社

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