研究
母親のアクティブな生活習慣は子どもに影響する 子どもの身体活動促進には妊娠中から身体活動を高めることが重要
2024.07.22
プレスリリース
俗に「子どもは親の背中を見て育つ」といいますが、どうなのでしょうか。
東北大学大学院医学系研究科運動学分野の門間陽樹准教授、大学院生山田綾、永富良一教授(現・産学連携機構)、エコチル調査宮城ユニットセンターの大田千晴教授らのグループは、宮城県の母子を妊娠確認時から追跡したデータ(1067組)を分析した結果(図1)、妊娠前から産後5.5年の身体活動レベル(注1)が最も高い母親のグループの子どもは、最も低い母親のグループと比較して、身体活動レベルが高いと判定される確率が3.72倍高いことが示されました(図2)。子どもの身体活動不足は小児肥満や体力不足をきたす一因であり、本知見は妊娠期から育児期における母親の身体活動を高めることが、子どもの身体活動に好影響を及ぼす可能性を示す成果です。
本研究成果は、2024年7月20日にJournal of Epidemiology誌のオンライン版に掲載されました。
※本論文に示された見解は著者自らのものであり、環境省の見解ではありません。また、この研究をもって妊娠中のアクティブな生活習慣を推奨するものではありません。
【用語説明】
- 注1.身体活動レベル:身体活動は目的や意図を持って計画的に身体を動かす運動と生活を営むうえで生じる生活活動(例:家事、移動、労働)によって構成される。したがって、身体活動レベルが高いことは、運動や生活活動を実施している量が総じて多いことを意味する。なお、本研究で用いた質問票では、運動量が多いのか、生活活動量が多いのか切り分けることはできない。
【問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学大学院医学系研究科 運動学分野
准教授 門間 陽樹(もんま はるき)
TEL:022-717-8589
Email:haruki.momma.a3*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
(報道に関すること)
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
TEL:022-717-8032
Email:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
pageTop