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研究

神経に柔らかく巻付くオール有機物のゲル電極 ~迷走神経刺激に有用なMRI対応の電極が実現~

2022.10.06  プレスリリース

体内に埋め込んだ電極による迷走神経(注1)への刺激が、てんかん発作やうつ症状の緩和、心不全の治療などに有効だと分かり注目されています。しかし既存の刺激電極は白金などの金属がシリコーンゴム基材に組み込まれてあり、デリケートな神経束への安全な密着維持が困難でした。

この問題を解決するため、東北大学大学院工学研究科および高等研究機構新領域創成部の西澤松彦教授と大学院医学系研究科神経外科学分野の共同グループは、大学病院臨床研究推進センター(CRIETO)と協力して、水分を含む高分子のハイドロゲルを基材とするオール有機物の神経刺激電極を開発しました。研究グループは、「自然に巻付く性質」を付与したハイドロゲル基材と、独自開発したゲルの変形を邪魔しない伸縮性の導電性ポリウレタンの一体化に成功し、神経束などに柔らかく巻付いて安全・安定な刺激を可能とするカフ型のハイドロゲル電極が実現しました。金属を使わず有機物のみで構成された神経刺激電極です。東北大学大学院医学系研究科 神経外科学分野の大沢伸一郎医師が実施したブタによる動物実験で、迷走神経に対する密着固定の維持と刺激有効性を検証しました。他の末梢神経(感覚神経、運動神経)や「動く」筋組織への刺激など、電気刺激療法全般への適用が可能であり、 非磁性のため磁気共鳴画像装置(MRI)にも対応できることから、治療効果の向上と適用範囲の拡大が期待されます。

本成果は、2022年10月5日に医用材料に関する専門誌Advanced Healthcare Materialsにオンライン公開されました。

 

(注1)迷走神経:延髄から出ている末梢神経で、主に副交感神経線維であり、多くの内臓臓器に分布して感覚、運動、分泌などの自律神経活動を制御している。 頸部迷走神経への刺激(VNS)は、日本においてはてんかんの治療に薬事認可され、アメリカでは難治性うつ病にもFDAに認可されている。

 

プレスリリース資料(PDF)

Advanced Healthcare Materials

 

【問い合わせ先】
<研究に関すること>
東北大学 大学院工学研究科 ファインメカニクス専攻

助教 照月 大悟(てるつき だいご)

TEL:022-795-3586

E-mail:daigo.terutsuki.a7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

東北大学大学院医学系研究科神経外科学分野

助教 大沢 伸一郎(おおさわ しんいちろう)

TEL:022-717-7230

E-mail:osawa*nsg.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

<報道に関すること>

東北大学工学研究科・工学部 情報広報室

TEL:022-795-5898

E-mail:eng-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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