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研究

抗凝固療法では腎機能や、投薬開始からの 時間の経過によって出血リスクが変化する

2022.03.17  プレスリリース

熊本大学病院総合診療科松井邦彦教授、熊本大学小川久雄学長(元国立循環器病研究センター理事長)、宮崎大学医学部内科学講座循環器腎臓内科学分野海北幸一教授(元熊本大学大学院生命科学研究部循環器内科学准教授)、東北大学大学院医学系研究科循環器内科学安田聡教授(元国立循環器病研究センター副院長)を主要メンバーとする日本人研究グループは、心房細動を合併した安定冠動脈疾患患者における抗凝固薬の効果を示した大規模臨床研究であるAFIRE研究(Atrial Fibrillation and Ischemic events with Rivaroxaban in patiEnts with stable coronary artery disease Study)のサブ解析結果を公表しました。AFIRE研究は、本邦の294施設が参加して行われた、ランダム化比較試験です。今回の研究では、このうち参加者2,092人のデータを用いて、抗凝固薬(リバーロキサバン)を服用中の患者における腎機能と出血イベントの関係に着目し、さらなる解析を行いました。

急激に高齢化が進む本邦において、不整脈の一種である心房細動の患者数は、100 万人を超すと言われています。抗凝固薬の投与は、心房細動による血栓を防ぐ目的で行われますが、その反面、出血を生じることがあります。出血の重症度は様々ですが、脳出血などの重篤な場合を除き、投与を継続することが望ましいと言われています。一方で、一部の患者では出血イベントを繰り返すこともあり、投与の継続については慎重な判断が求められます。これまでの抗凝固薬に関する臨床研究では、出血等のイベントが生じると以降の観察が中止されていたため、その後の状況を知ることはできませんでした。本研究では、出血イベントが発生した後も、主治医の判断の下で投薬を続け、観察を継続しました。解析では、繰り返す出血を考慮した(出血を生じても観察を続ける)方法と、考慮しない(最初の出血が生じた時点で観察を中止する)方法で行いました。これらの結果を比較すると、腎機能の状態による出血イベント発生リスクの差に違いがあることがわかりました。腎機能が低下している場合の抗凝固薬による出血イベント発生リスクは、繰り返す出血を考慮した場合の解析では、腎機能の状態による出血リスクの差がさらに大きくなると推定されることが示されました。また、抗凝固薬による出血のリスクは、腎機能が保たれている症例では時間の経過とともに下がっていきますが、腎機能低下例では出血リスクは高いまま持続することが確認されました。

本研究論文はオンラインジャーナルである「BMC Medicine」に、2022年2月25日に掲載されました。

 

プレスリリース資料(PDF)

BMC Medicine

 

【問い合わせ先】

●報道に関すること

東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室

東北大学病院広報室

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Eメール:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

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