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研究

世界初・日本発:ミトコンドリア病克服への第一歩 ミトコンドリア病治療薬MA-5の成人健常者を対象とした臨床試験を開始

2021.12.06  プレスリリース

ミトコンドリア病は、細胞内のエネルギー(ATP注3)産生工場であるミトコンドリアに障害をきたした疾患で、神経・筋、循環器、代謝系、腎泌尿器系、血液系、視覚系、内分泌系、消化器系でエネルギー産生の低下がおこり、幼少期から非常に重篤な障害をきたす希少疾患です。しかし現時点では、治験で効果があると厳密に確定された治療薬はタウリン以外ありません。東北大学大学院医学系研究科および医工学研究科の阿部高明教授らが開発してきた新規化合物 Mitochonic acid-5 (ミトコニック アシッド5、以下MA-5)は、既存薬とは異なる全く新しいメカニズムのミトコンドリア病治療薬として期待されています。MA-5はミトコンドリア病患者さん由来の培養細胞の細胞死を抑制し、ミトコンドリア病のモデルマウスにおいて心臓・腎臓の呼吸を改善し、生存率を上昇させました。本研究グループは、MA-5を成人健常者に投与し、その安全性を確認する第1相臨床試験を2022年1月より開始します。この試験により、MA-5を人に対して投与することの安全性、MA-5が人体でどのように吸収されて、血液中でどのように運ばれるか、どのように代謝されるか(体内動態)を確認します。
本試験終了後には、実際の患者さんに対してMA-5を投与する第2相臨床試験を行う予定です。本研究は、有効な治療法がない希少難病であるミトコンドリア病の進行抑制や治療につながり、将来的には、同様にミトコンドリア機能の低下により生じる難聴、サルコペニア、ALS、パーキンソン病などの疾患の発症予防や治療に役立つことが期待されます。

 

注3.ATP(adenosine triphosphate : アデノシン3リン酸):生体内エネルギーとして使用される化学物質です。ミトコンドリアに存在する酵素により合成されます。

 

プレスリリース資料(PDF)

 

【問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科病態液性制御学分野
東北大学大学院医工学研究科分子病態医工学分野
教授 阿部高明
Eメール:mitomoonshot*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-8032
FAX番号:022-717-8187
Eメール:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

 

関連リンク

ミトコンドリア先制医療ウェブサイト

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