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研究

脳死によるドナーからの膵島移植を東北で初めて実施 -糖尿病治療のための細胞移植を一般医療へ-

2014.04.02  プレスリリース

東北大学病院(病院長:下瀬川 徹)は、3月17日、脳死によるドナーからの膵島注1移植を実施しました。今回の脳死によるドナーからの膵島移植は、国内で3例目、東北では初めてとなります。

移植にあたったのは、移植・再建・内視鏡外科(科長:大内憲明 教授)の後藤昌史教授(主所属:東北大学未来科学技術共同研究センター)、及び糖尿病代謝科の片桐秀樹教授らを中心としたグループで、日本膵・膵島移植研究会(会長:福島県立医科大学 後藤 満一 教授)による多施設共同臨床試験の一環として行われました。発表日現在、移植した膵島細胞の良好な生着が確認され、移植を受けられた患者様の容体は安定しています。

 

膵島移植は、血糖コントロールが難しい重症の1型糖尿病患者に対して、亡くなった方から提供された膵臓よりインスリンを産生する膵島細胞のみを取り出し、それを移植する細胞移植医療です。この新しい治療法は、集めた膵島細胞を肝臓の門脈注2という血管に点滴の要領で注入するだけで済むため、全身麻酔や開腹手術を一切必要としません(下図)。また、短時間で治療が終了するため、患者の負担が軽く、安全性が高いという利点を備えており、今後の医療としての普及が期待されています。

 

今回の多施設共同臨床試験では、膵島移植の成績向上を目指し、新しい免疫抑制の手法の確立を目指しています。国内における膵島移植は、これまで心停止によるドナーからの提供を受けて行われていましたが、平成25年4月より、脳死によるドナーにおいても提供膵臓を膵臓移植注3に用いる事が不適であると判断された場合に、膵島移植実施が可能となりました。当院では、平成18年に本学初の心停止によるドナーからの膵島移植を実施し、平成22年には国内初となる膵動静脈奇形注4に対する自家膵島移植を成功させ、今回の脳死によるドナーからの膵島移植実施に至りました。膵臓から膵島細胞を取り出す工程は、東北大学病院臨床研究推進センターに新たに設置された再生医療ユニットの協力のもと、当センターに設置されている細胞プロセッシングセンター(CPC)を活用して行われました。

 

今回の移植実施により、脳死によるドナーからの膵島移植の成績向上に寄与するとともに、理想的な糖尿病治療法の一つとして膵島移植が周知されることで、一般医療としての確立へ近づく事が期待されます。

 

20140402

図 膵島移植の流れ

 

【用語説明】

注1.膵島:

膵臓の中にあるホルモンを分泌する細胞の集塊。インスリンを産生するベータ細胞が含まれる。健常人の場合、一つの膵臓内に約1100万個の膵島が存在する。

 

注2.門脈:

一般に、消化管を経由した血液が集まって肝臓へ流れこむ部分の血管(肝門脈)を指す。消化管で吸収された栄養を肝臓へ運ぶ。

 

注3.膵臓移植:

全身麻酔下に開腹手術を実施し、死体から提供された膵臓と十二指腸を一塊に糖尿病患者へ移植する手法。成功すると一回の移植で治癒する事が期待できるが、血管と血管の吻合、膵臓と小腸または膀胱の吻合が必要となるため、それに起因する合併症のリスクが存在し、時には致命的となる事も報告されている。

 

注4.膵動静脈奇形:

1968年にHalpernらにより初めて報告された膵臓内での動脈系と静脈系の異常短絡吻合による腫瘤形成性の血流異常疾患。膵臓全摘手術が治療法となる。

 

 

【お問い合わせ先】

東北大学未来科学技術共同研究センター

教授   後藤 昌史

(東北大学病院 移植・再建・内視鏡外科 兼務)

電話番号:022-717-7895

Eメール:goto*niche.tohoku.ac.jp(*を@に変えてください)

 

【報道担当】

東北大学病院広報室

電話番号:022-717-7149

Eメール:pr*hosp.tohoku.ac.jp(*を@に変えてください)

 

関連資料

プレスリリース資料(PDF)

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