研究
切除可能膵がんの新たな標準治療として術前化学療法の有効性を証明 – がんのなかでも最も治療成績が不良な膵がんの治療成績が向上 –
2019.01.22
プレスリリース
【発表のポイント】
- 現在、切除可能膵がんに対する標準治療は、まず手術を行った後に抗がん剤を半年間投与するものであるが、治療成績の向上が強く望まれている。
- 今回、切除可能膵がんに対して、術前治療の効果を見るためのランダム化比較試験*1を企画・実施したところ、術前化学療法を行った群は手術先行群と比較して治療成績が良好であることが、世界で初めて明らかになった。
- 今回の結果は切除可能膵がんの標準治療を大きく転換するものであり、膵がんの治療成績の向上が期待できる。
【用語説明】
*1.ランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT):
研究の対象者をランダムに2つのグループに分け、一つには今回評価する新しい治療法を(試験群)、もう一つのグループには従来まで行われてきた治療法を(対照群)行う。その後、生存率、生存期間、有害事象などを評価し、新しい治療法の有益性を証明しようとする疫学研究の手法で、偏り(バイアス)が少なく、根拠の質が高い研究手法とされている。
【お問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学病院 総合外科
科長 海野倫明
電話:022-717-7201
Eメール:m_unno*surg.med.tohoku.ac.jp
(報道に関すること)
東北大学病院 広報室
電話:022-717-7149
Eメール:pr*hosp.tohoku.ac.jp
※*を@に変えてください。
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