東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

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お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

精神科

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【病棟】西病棟 13F 【外来】外来診療棟A 3F 【外来受付電話番号】022-717-7737

科長あいさつ

 1915年に東北帝国大学医科大学が開設された翌年から “精神病学講座”が正式に開講され、これまで、丸井清泰、石橋俊實、和田豊治、大熊輝雄、佐藤光源の各教授が教室を主宰し、2001年より私(松岡洋夫)が担当しています。名称は何度か変更されてきましたが、現在の分野名は精神神経学分野、診療科名は精神科です。これまで多くの精神科医を育て、臨床、教育、研究において数々の成果をあげてきました。入院病床数(40床)をもち、東北大学病院の中にあっても常に外来患者数(2,000名以上/月)の多い科です。"精神科"のイメージが少しずつ変化し敷居を低く感じていただけるようになったせいか、全国的に患者さんは年々増加しています。地域からの要請としてあらゆる病気の治療を行っていますが、特に、総合病院としての特徴を生かした医療、さらに社会的ニーズの高い医療、予防医学にも力を入れています。21世紀は脳の時代あるいはこころの時代ともいわれ、これからますます精神科の役割は増えていくでしょう。

 ところで、卒前の医学教育および卒後の臨床研修の中で、精神科はいずれも必修科目と位置づけられています。これは、体の病気でもこころの変化を伴うことが多く、精神科医でなくとも全ての医師がこころの問題を理解し対処できるようにするためと、もう一つは、精神医学は古くから、“病気”だけではなく“病気をもった人”を診るといういわゆる全人的医療を実践してきたことと関係します。患者さんの病気を、心理的側面、社会的側面、身体的側面のあらゆる視点で全体的に診ようとするのが精神科です。したがって、治療の目標は、病気を治すだけではなく患者さんが社会の中でうまく暮らせるようになることです。こころが病んでいると感じたら、一人で思い悩まずに是非、私どもに気軽に相談していただければと思います。

教授 松岡 洋夫

対象疾患と診療内容

 統合失調症、気分障害(うつ病、躁うつ病)、神経症、認知症、てんかん、睡眠障害、児童思春期の精神障害など精神科領域全般にわたり広い範囲の精神疾患を取り扱っています。治療では、薬も大事ですが、十分にお話をうかがうことも重要ですので、診察時間が長くかかることもしばしばあります。一般外来の新患日は月・水・金で完全予約制となっていますので、必ず医療機関によるご予約の手続きを行っていただきますようお願いいたします。尚、専門外来については電話でお問い合わせください。以下は、当科で主に診療を行っている精神疾患と専門外来についての説明です。

統合失調症

 全世界で共通してみられる、心の病気の中でも重要な病気です。この病気にかかる人の数は、約100人に1人と言われ、決して稀な病気ではありません。「正体不明の声(幻聴)」や、「周囲の出来事が自分に関係しているという悩み(関係念慮)」などが出現し、不安になり夜も眠れなくなり、精神のバランスを崩してしまいます。しっかりと治療することで、回復が促進されることが知られています。近年は、早期段階での治療が注目されており、当科では全国に先駆けて専門診療に力を入れています。

SAFEクリニック(http://safe-youthcentre.jp/)(完全予約制:月・水・金)

 SAFEクリニックは、統合失調症などの精神病(サイコーシス)の早期・初期段階の方、およびそのリスクが高まった状態(こころのリスク状態)にある方のための専門診療を行っています。思春期や青年期(14歳~35歳まで)の方を対象としております。早期段階の方を対象としているため、原則、抗精神病薬(メジャー・トランキライザー)の服薬歴が6ヶ月未満の方が対象です。

  • こころのリスク状態の方には、専門的な詳しい評価、検査を行い、適切な診断を行います。そのうえで、認知行動療法などの専門的な心理療法(カウンセリング)や、必要に応じた薬物療法を行います。
  • 統合失調症や精神病(サイコーシス)の早期段階の方には、精神症状、 認知機能(注意、記憶、思考など)、脳機能(脳MRI、脳血流など)の評価、心理検査などにより適切な診断を行います。その上で、時間をかけた心理カウンセリング、必要に応じた薬物療法、心理教育、再発予防プログラム、ご家族さまへの対応などを行います。

 SAFEクリニックについての詳細は、専用のホームページ(http://safe-youthcentre.jp/)をご参照ください。医療機関からの紹介の他にも、患者さんご本人やご家族さま、相談機関、学校などからの問い合せによる診察も受付ています。お問い合せは、精神科外来022-717-7737もしくはinfo@safe-youthcentre.jpまでご連絡ください。診察は完全予約制となっております。

精神科デイケア

 当科では統合失調症などを患っている方が利用できるデイケア(定員14)があります。
デイケアではプログラムや集団での活動を通して、生活リズムを整えたり、人との付き合いを振り返ったりしながら、メンバーの一人一人が次の目標に向かうためのサポートをしています。

気分障害(うつ病、躁うつ病)

 気分の落ち込み、意欲の減退、食欲不振、不眠など、ひどい時には自殺願望を伴ううつ状態を繰り返すうつ病と、うつ状態に加えて気分が高揚し行動にまとまりがなくなったり、少しのことで腹を立ててしまったりするような躁状態とを繰り返す躁うつ病などがあります。症状が軽い時には病気に気づかないことが多いので、早めに気づくことが重要です。こちらも、副作用の少ない薬が次々に開発されています。

神経症(不安障害)

 普通の人には何でもないようなことが耐え難い恐怖を呼び起こすような恐怖症、意識から振り払おうとしてもどうしても消すことができないという強迫観念を持ってしまうような強迫性障害、社会的な場面で極度に不安に陥る社交不安障害、突然に強い不安感が襲ってくるパニック障害などがあり、日常生活が著しく制限されてしまうような病気です。

こどもの精神障害

 こどもにおいても、不安、気分のおちこみ(うつ)、チック障害、遺糞症や遺尿症などの排せつ障害、吃音(どもり)、緘黙(家では話すのに、学校で話せない)、学校での不適応、いじめや事故被害などのトラウマによる情緒や行動の障害などのこころの問題がおこることがあります。

こども外来(完全予約制:月)

 こころの悩み、行動の問題、発達の問題やその疑いのあるお子さんの診察や治療を行っています。乳幼児期から児童期(小学生まで)の方が対象です。完全紹介予約制となり、再来も予約制となります。対象疾患や症状については、<こども外来>をご覧ください。

診療の特色

 精神科病床を有する総合病院は宮城県では少ないため、当科は大半の精神疾患の治療が可能です。学会専門医の資格を持っているものがおり、また精神保健福祉法を遵守した治療および研修医への指導を行っています。
 近年は、精神疾患の早期介入に取り組んでおり、特に統合失調症などの早期段階や、そのリスクが高いこころのリスク状態(at-risk mental state)についての専門診療を行っています。医師、看護師、心理士、精神保健福祉士などのチームによる専門診療によって、早期段階の診療に適した心理プログラムや心理カウンセリング、専門的な検査や評価などを行っています。2005年からは専従の臨床心理士と看護師を配備し外来デイケアを立ち上げました。特に入院された方がより早期に退院し早期に社会復帰できるように、様々なプログラムを用意して支援しています。これによって外来・入院での急性期治療から社会復帰までを一貫して大学病院で扱えるようになりました。
 うつ病や不安障害については、適切な薬物療法を行うとともに、研究を目的とした認知行動療法や対人関係療法などの心理療法についても診療の一部に導入しています。
 また、内科や外科などに入院中の方で精神的安定を保つためあるいは精神的に調子を崩された方に対しての「コンサルテーション・リエゾン精神医療」の需要も急増しており、コンサルテーション・リエゾンチームを編成し入院中の身体疾患をもつ方の精神障害の予防、早期発見・早期治療も積極的に行っています。
 最近は児童の心の問題がクローズアップされていますが、当科でも児童思春期の精神疾患の診療グループがあり、臨床心理士も加わり心理療法などを行っています。2002年には宮城県立こども病院が開設されたこともあり児童相談所とも連携をとりながら、この地域での治療ネットワークを作りつつ、児童精神科医の育成に力を注いでいます。

特殊検査、高度先進医療、研究

 当科が直接手がける高度先進医療はありませんが、移植医療においては臓器のドナーおよびレシピエントに対する術前後の心理評価の依頼が急増しており、他科の高度先進医療をバックアップする立場にあります。また、大学の倫理委員会の許可を得て「SAFEクリニック」を立ち上げ、精神病などのこころの病が軽いうちに早期発見・早期治療を行う試みを日本で先駆けて開始しするとともに、様々な研究・調査を行っています。
 精神科の検査には、心理検査(性格検査、知能検査など)、神経心理検査(記憶検査など)、脳波検査、脳画像検査(CT、MRI、SPECT)があり、必要に応じて行われます。

年間症例数

症例数:外来

 当科の外来は、外来棟3階にあります。通常は、担当する主治医の外来担当日に定期的に通院することができる患者さんが対象で、予約制を原則としています。一般の新患日は月、水、金の3日間に限定しています。専門外来の新患日は、別に設定されておりますのでご確認ください。
 2013年度は年間1,020名の新来患者、一日平均約100名の再来患者を診察いたしました。新来患者の年齢構成は20歳代がもっとも多く、若い世代の患者が多く受診しています。その他の年代についても幅広く新来患者での受診が認められます。初診時診断では神経症圏が最も多く、次いで気分障害、統合失調症と続き、その他に小児思春期精神障害、摂食障害、周産期の精神障害などの診察をしております。

症例数:病棟

 当科の病棟は、西病棟13階にあり、40床を有しています。病棟は閉鎖病棟で、病気の急性期の治療や身体合併症の治療などが行われています。なお、病棟の入り口には鍵がかかっていますが、患者さんを保護するためのものです(例えば、自殺などの不慮の事故を防ぐ)。症状が良くなればできるだけ自由に出入りできるように配慮していますし、精神保健福祉法という法律のもとで患者さんの人権は守られますので、ご安心ください。平均的な入院期間は1~3ヶ月です。
 2013年度の入院患者数は年間154名で、疾患別では統合失調症圏がもっとも多く、気分障害圏、神経症圏、症状器質性障害と続きます。年齢構成は30代と40代が多く、最近は若い世代の患者が多く入院しています。平均在院日数は82日です。

診療科より皆さまへ

患者さんへ

 当科では、医学部学生やその他精神医療を学ぶ学生の教育のために、診察の際に学生の見学をお願いすることがあります。 また、若い医師が研修していますので、新来時には若い医師による予診のあとに本診医の診察となることが多く、時間がかかりますことを予めご了承願います。なお、学生教育へのご協力や臨床研究へのご協力をお願いする場合は、十分にその旨をご説明し同意をいただくことになりますので、ご事情の許す範囲でご協力願います。大学病院の性質上、医師の入れ替わりが多いため、長期間にわたり一定の主治医に診てもらうことを希望される場合は、精神科クリニックなどをご紹介いたします。

入局をお考えの方へ

 精神科では、精神疾患の診療や臨床研究に興味のある医師の方を広く募集しています。詳しくは、独自Webサイトをご覧ください。

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