東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

診療時間:平日 8:30-17:15

お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

小児外科

特色

(1)各領域の専門家がそろっています

県内の小児外科を標榜する他の総合病院と比較して、小児消化器外科、小児肝胆道外科、小児呼吸器外科、小児泌尿生殖器外科、小児移植外科、小児腫瘍外科といった各領域の専門家がそろっており、最先端の医療を行っています。

(2)胆道閉鎖症治療のパイオニアです

胆道閉鎖症に対する世界初の根治手術の開発以来、世界有数の豊富な臨床経験に基づき、術前術後管理、合併症の治療を含め、常に世界の指導的立場にあります。

(3)小腸移植の実施認定施設です

当院は国内9施設の一つに認定されていて、小児小腸移植は当科が担当しています。2003年11月に国内3施設目となる臨床小腸移植を開始しました。

(4)小児に対する内視鏡手術

成人では胆石症手術など市中病院でも広く行われていますが、小児領域では専門性が高く限られた施設でしか行えません。当科では内視鏡手術のメリットがあると判断されれば、新生児を含めて積極的に行っています。

小児腹腔鏡手術

(5)病気を抱えたこどもたちの精神的サポート

たとえ悪いものを全て切り取ることができたとしても、こどもたちから笑顔が失われたのでは病気を治したことにはなりません。これまではこの方面の 研究はあまり行われることはありませんでした。当科では大学病院の特性を生かし、小児精神科医、児童心理学者との協力のもと、こどもたちや親御さんに対す る心理的ケアのあるべき姿についての研究を行っており、海外でも評価されています。

特殊検査

(1)胃食道逆流症に対する24時間食道pHモニタリング

食道内のpHを連続測定することで胃内容の食道への逆流をまる一日持続的にモニターできます。診断と治療方針の決定に必要ですが、市中病院で行うことはありません。

(2)ヒルシュスプルング病の診断のための検査

直腸肛門内の圧力の測定と生理的な反射の有無を調べることで診断する専門的な検査です。また診断困難な例では直腸の粘膜を一部採取して、特殊な方法で染色して顕微鏡で観察して診断を確定します。熟練を要する検査であり、県外からも診断の依頼があります。

ヒルシュスプルング病の診断のための直腸粘膜生検


主な医療機器、設備

(1)超音波検査機器

お母さん方は赤ちゃんがお腹の中にいるときに皆さま検査を受けたことと思います。痛みを与えず、放射線の被曝もなく、からだの中の様子がわかります。外来診察室でも手軽に行えます。

(2)内視鏡

検査の目的により、胃食道内視鏡、大腸内視鏡、気管支内視鏡などがあります。お子さんの場合には入院の上、全身麻酔下に苦痛のない状態で、より安 全に行うようにしています。他施設とは異なり、粘膜面の詳細な観察には80倍の拡大像が得られる特殊な拡大内視鏡を使用しております。

(3)24時間食道pHモニター

胃食道逆流症の診断に、食道透視(検診と同じでバリウムを飲んでレントゲン写真を撮ります)と組み合わせて行います。直径2mmの細い管をお鼻か ら飲み込んでもらいます。入院の上、まる一日管を入れたままになりますが、そのままの状態でご飯もたべられます。お風呂には入れませんが、その他まったく 制限はありません。

(4)消化管内圧測定装置

ヒルシュスプルング病の診断に使用します。やはり直径2mmほどの細い管を今度はおしりから5cmぐらい入れます。お子さんが眠っている間に検査は終了します。

(5)膀胱内圧測定装置

排尿がうまく行えないお子さんの膀胱の機能を調べる目的で使用します。膀胱内に清潔な食塩水を注入しながら膀胱内の圧力を測定します。

(6)腹腔鏡

胃や腸、肝臓などが入っているお腹の内部を腹腔といいます。お腹の外から調べる検査でどうしても診断がつかず治療方針が決められない場合には、お 腹の中を直接観察する必要がある場合があります。お子さんの場合には以前はお腹を切って調べていました(試験開腹といいます)。現在は、おへそに3mmか ら5mmの小さな穴をあけてそこから筒状のカメラ(これが腹腔鏡です)を差し込んで、腹腔の中の様子を観察できるようになりました。観察の結果、治療が必 要であれば、同様の穴を数カ所追加して、器具を挿入して治療する場合もあります。全身麻酔で行います。

対象疾患と診療内容

対象疾患

脳神経、心臓、骨・関節を除いた、以下のような小児の全ての外科疾患を対象としています。

消化管

先天性食道閉鎖症、先天性食道狭窄症、胃食道逆流症、肥厚性幽門狭窄症、先天性十二指腸閉鎖症、先天性小腸閉鎖症、腸回転異常症、腸重積症、メッケル憩室、腸管ポリープ、虫垂炎、ヒルシュスプルング病、肛門周囲膿瘍、直腸肛門奇形、短腸症候群

呼吸器

気管狭窄症、気管軟化症、肺嚢胞症、肺分画症、先天性横隔膜ヘルニア

肝臓/脾臓

胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症、遺伝性球状赤血球症、特発性血小板減少性紫斑病、門脈圧亢進症

胸腹壁/臍/鼡径部

漏斗胸、鳩胸、胎便性腹膜炎、臍帯ヘルニア、腹壁破裂、臍ヘルニア、臍腸管遺残、尿膜管遺残、鼡径ヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣

頭頚部

副耳、甲状舌管嚢胞、鰓原性嚢胞、皮様嚢腫、類表皮嚢胞

泌尿生殖器

水腎症、多嚢胞性異形成腎、重複腎盂尿管、腎盂尿管移行部狭窄、尿管瘤、膀胱尿管逆流、膀胱外反症、膀胱腸裂、尿道下裂、包茎

腫瘍

リンパ管腫、血管腫、神経芽腫、ウィルムス腫瘍、肝芽腫、奇形腫、横紋筋肉腫


よくある症状

おうちのかたへ

お子さんについて以下のようなことでご心配なさってはいませんか?私たちがお役に立てるかもしれません。どうぞお気軽にご相談ください。

(1)赤ちゃんがしょっちゅうミルクを吐く

体重が順調に増えているようであればあまり心配はありませんが、増えないようであれば病的なおう吐と考えます。赤ちゃんはもともと大人に比べて吐きやすいですが異常に吐きやすい状態を胃食道逆流症といいます。多くは成長とともに吐かなくなりますが手術が必要な場合もあります。また胃の出口(幽門といいます)の筋肉が厚くなっているために出口が狭くなってしまい、生後2~3週頃からミルクを噴水状にピューッと吐く肥厚性幽門狭窄症という病気があります。治療法にはお薬で治療する方法と手術をする方法があります。

(2)うんちに血が混じっている

多くはうんちが硬かったためにおしりが裂けて出血したものですが、なかには腸にできものができていて(ポリープといいます)そこから出血するもの、生まれつき腸に胃の粘膜がまぎれ込んでいるために潰瘍ができているものなどがあり、検査が必要な場合もあります。

(3)うんちの回数が少ない/うんちをおもらしする

うんちをおもらしするお子さんの中には便秘が原因になっている場合があります。うんちの大きなかたまりができてしまって自分で出すことができなくなり、それが気づかないうちに少しずつもれて出てくるという状態です。便秘の多くは心配のないもの、あるいは排便のトレーニングを行うことで改善するものですが、まれに生まれつきの腸の神経の病気が原因になっている場合があります。生まれつきの病気なので赤ちゃんのうちに見つかることが多いです。ヒルシュスプルング病という病気で手術を受ければなおります。

(4)おしりのあなの形または場所がおかしいのでは

生まれつきおしりのあなの場所がずれているあるいは狭くなっている病気があります。直腸肛門奇形といいます。明らかにおかしいときは生まれてすぐに気づかれますが、それほどでもないときは見逃され、それが便秘の原因になる場合もあります。

(5)赤ちゃんのおしりのあなのまわりにオデキがある

肛門周囲膿瘍といって赤ちゃんだけにみられる病気です。切って膿を出してあげる必要がある場合もあります。

(6)赤ちゃんの皮膚が黄色い

写真:胆道閉鎖症の赤ちゃんのうんち

黄疸といいます。うんちの色はどうでしょうか。レモン色あるいはベージュ色のようにうすくはありませんか。肝臓から出てきて便の中に混じってうんちに色を付けている胆汁という液体があります。この胆汁の通り道がふさがっているために、うんちに色が付かなくなり、胆汁が体の中にたまってしまい皮膚が黄色くなる病気があります。胆道閉鎖症といいます。早急に手術が必要です。

(7)胸の真ん中がへこんでいる

漏斗胸といいます。風邪を引きやすいあるいは喘息といわれたりしていませんか。そのような症状がない場合でも変形が強く、ご希望があれば手術を行っています。

写真:漏斗胸

写真:手術後

(8)赤ちゃんのおへそがふくれてとびだしている

写真:臍ヘルニア

臍ヘルニアといいます。自然になおる場合が多いですが、手術を行うこともあります。

(9)赤ちゃんのおへそが赤くなっていたり湿っていたりする

臍炎といっておへそが炎症を起こしているようです。その原因として、生まれつきおへその奥が膀胱や腸とつながっていることがあります。

(10)あしの付け根がふくれることがある

男の子の場合には、おちんちんの横がふくれたり、陰嚢(ふくろ)がふくれたりしていることがあります。鼡径ヘルニアといいます。いわゆる脱腸です。あしの付け根に生まれつきお腹の中とつながっているふくろがあり、このなかにお腹の中から腸や卵巣などが入り込むためにふくれてみえるのです。ふくれ方によっては放っておくと腸がくさってしまうことがありますので、手術が必要です。腸や卵巣などは入り込まないがふくろに水がたまっているものを陰嚢水腫といいます。こちらは自然になおることもあれば手術をすることもあります。

(11)陰嚢(ふくろ)のなかに睾丸(たま)が触れない

停留精巣といいます。放っておくと赤ちゃんをつくるはたらきが失われてしまいます。また正常の睾丸に比べると、将来、腫瘍(できもの)ができる可能性が高いです。1歳ぐらいで手術をする必要があります。

(12)おちんちんの形がおかしい

おしっこは普通に出ていますでしょうか。おしっこの出るあながおちんちんの先っぽではなくて手前にずれているためにおちんちんがおじぎをしたように曲がっている病気があります。尿道下裂という病気で手術をすればなおります。そのほかにもあなの位置は正常だけども曲がっているおちんちんや埋もれているおちんちんなどもご相談ください。

(13)おちんちんの皮がむけない

おちんちんの皮がむけない状態を包茎といいます。包茎の大半は思春期までに自然にむけるようになりますので治療は不要です。しかしおしっこがうまくできないとか、おちんちんの先が赤くなって膿が出るという場合は治療が必要です。軟膏で治療します。

(14)できものがみえるあるいはしこりが触れる

からだじゅうのどこでもできものがあることに気づかれた、あるいはしこりが触れることに気づかれたときには、さぞご心配のことと思います。外から見えるあるいは触れる腫瘤(かたまり)には、生まれつきあるふくろの中にものがたまったもの、リンパ管や血管などが異常に増殖したもの、リンパ節が腫れているものなどが多いですが、もちろん小児のがんであることもまれですがあります。早急に治療が必要な場合もありますのでどうぞご相談ください。

年間症例数

(2015年)

年間手術数 326件(新生児23件、内視鏡下手術27件)

主な疾患別手術数

先天性横隔膜ヘルニア 2人
肺切除 2人
気管切開 6人
胃食道逆流症 1人
肥厚性幽門狭窄症 2人
胃ろう造設 5人
先天性腸閉鎖症根治 3人
虫垂炎 7人
腸回転異常症 1人
腸閉塞 11人
臍帯ヘルニア 0人
腹壁破裂 2人
臍ヘルニア 6人
漏斗胸 0人
ヒルシュスプルング病 1人
鎖肛 5人
胆道閉鎖症 6人
先天性胆道拡張症 2人
肝芽腫 1人
神経芽腫 2人
その他の良性腫瘍 5人
鼠径ヘルニア 74人
停留精巣 8人
腎生検 2人
内視鏡 49人
CV 38人