東北大学病院

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放射線治療科

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【病棟】西病棟 4F 【外来】外来診療棟C 1F 【外来受付電話番号】022-717-7732

科長あいさつ

 私どもの診療科はがんに対する放射線治療を専門にしております。放射線治療は、その電離作用により、主として細胞のDNAを損傷して細胞を死に至らしめる作用を利用した治療です。従って手術あるいは抗がん剤と同様に放射線も正常組織とがん細胞とを区別して破壊することはできません。正常組織を可能な限り照射野から外す、あるいはがんと正常組織に対する放射線の反応の差を大きくすることが放射線の治癒率向上に重要です。近年、特に進歩が著しいのが、がんに限局して放射線治療を行う装置および技術の開発であり、定位放射線治療あるいは強度変調放射線治療(IMRT)と呼ばれているものです。また抗がん剤と併用した化学放射線療法の進歩も急速で、こうした進歩により比較的早期のがんであれば手術に匹敵する治療成績が得られております。

 放射線治療の最大の利点は機能温存ですが、従来は放射線の治療成績が喉頭癌や子宮頸癌など一部の癌を除いて不良であったために、手術療法が最優先されてきました。しかし、近年、放射線治療は機器および技術の進歩、あるいは抗がん剤との併用で治療成績が急速に上昇してきております。治療成績が手術に近づけば機能温存可能な放射線治療が多用されるのはごく自然で、最近は放射線治療を受ける患者さんの数が急増しております。放射線治療はまた癌の症状緩和にも有効です。

 私どもは最先端の放射線治療を、単独であるいは手術や抗がん剤と組み合わせて、患者さん中心のチーム医療として提供することを心がけております。

教授 神宮 啓一

対象疾患と診療内容

 当科における診療は悪性腫瘍に対する放射線治療を中心に行っております。対象となる疾患はほとんどすべての悪性腫瘍ですが、ケロイド、血管腫などの良性疾患に対しても適応があれば放射線治療を行います。放射線治療には直線加速器による外部照射と密封小線源による腔内照射や組織内照射があります。外来では、まず、放射線治療の適応があるかどうかを、全身状態や、X線写真、生化学検査等で判断いたします。照射適応があれば、どのように治療していくか治療計画を行いますが、外部照射は照射範囲が重要であり、精度の高い治療を行うために、X線シミュレータやCTシミュレータを駆使して照射範囲を決定、その計画にそって治療が進められていきます。この治療計画には時間がかかるため、通常は初診日とは別な日に予約をとるという形をとらせていただいております。疼痛など、早急な治療が必要な場合はその限りではありません。放射線治療は1回数分間の治療を1日1回、月曜から金曜までの週5回治療で、病状に応じて数回から30回程度の治療を行います。また、1回大線量を集中的に照射して数回で治療する定位的放射線治療や、3次元的な不整形照射野に照射するIMRTといった最新の放射線治療も行っております。
 密封小線源治療はIr-192を使用しております。この治療の場合、線源が入るアプリケータを患部に刺入或いは挿入し、局所的に大線量を照射します。さらに限局前立腺癌のうち低リスク群に対するI-125シード線源を用いた永久刺入治療も行っています。この治療は東北地方でもっとも早く導入し、これまで200例以上行っており、良好な結果を残しています。その他、Au-198グレイン線源を頭痛部癌では行っています。また甲状腺がんの患者さんに行う放射性ヨード内服治療も行っています。
 以上のように放射線治療は比較的特殊な治療法であり、このような治療に備えて32床の病床を準備しておりますが、照射範囲によっては通院治療も可能です。また、放射線治療効果を高めるために、化学療法を併用する場合もあります。
 当科は日本放射線腫瘍学会とのつながりも深く、日本の放射線治療をリードしていく立場にあります。

診療の特色

各科との連携を密にとり、最善の治療が行えるように努力しています。

特殊検査、特殊治療、研究

  • 特殊治療
    体幹部病巣に対する直線加速器による定位放射線治療
    強度変調照射法(IMRT)
  • ダイナッミクMLCを応用した呼吸移動追跡照射法の開発と研究
  • 腫瘍低酸素細胞画像化に関する研究
  • 腫瘍の放射線感受性予見に関する研究
  • 早期の癌に対する標準的放射線治療方法確立のための研究
  • 機能画像の放射線治療への応用
  • 体内植込み型マイクロ線量計の開発
  • 再発癌に対する放射線治療の標準化

外部照射装置

主な医療機器、設備

  • 放射線治療装置
    ライナック(直線加速器) 4台
    腔内照射装置(RALS) 1台
    前立腺組織内照射システム 1台
  • 放射線治療計画装置
    X線シミュレータ 1台
    CTシミュレータ 1台
    計画用コンピュータ 8台

CTガイド腔内照射装置

年間症例数

(2015年度)

年間新患数 978症例
体幹部定位放射線治療 23症例
強度変調放射線治療 111症例
前立腺癌小線源永久刺入療法 25症例
Ir192RALS 50症例
甲状腺I131内服治療 80症例

診療科より皆さまへ

 放射線治療は体の外部から内部に向けて照射する外部放射線治療と体内に放射線源を刺入、挿入して行う密封小線源治療があります。外部照射は1回数十秒~数分の治療を1回から50回程度まで行います。回数はその人の病状によって決められます。最も多く行われている通常照射法は1日1回で週5回(月~金)、6~7週間30~35回です。定位照射の場合、回数は少なく、3回~15回程度、強度変調照射法の場合は40回程度と多くなっています。前立腺癌に対する小線源の永久刺入治療では5日間程度の入院で治療が終了します。放射線治療自体は痛くもかゆくもありません。放射線治療につきましては開始前に放射線治療専門医が十分に説明いたします。

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