東北大学病院

English

文字サイズ

カラー設定

診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

診療時間:平日 8:30-17:15

お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

小児科

  1. トップページ >
  2. 診療科・部門 >
  3. 小児科

【病棟】西・東病棟 5F 【外来】外来診療棟C 3F 【外来受付電話番号】022-717-7744

科長あいさつ

 小児科は内科系のこどもの病気すべてを扱います。

 こどもと大人はどこが違うでしょうか?大きさ・プロポーション・顔つき・睡眠時間・食べる量・理解力・判断力など、他にもまだまだ違っているところがあるはずです。これらのなかでその中核となるのが、「こどもは発達している」ということです。成熟に向かって少しずつ上昇しているのです。「発達」という点が成人とは基本的に異なっているので、その観点に立って小児科はこどもを診療しています。

 病気については、成人を扱う内科と同様の領域のこども版をみています。しかしこども特有の病気も数多くあります。これらの病気を持ったこども達が年齢的に大人になった場合には多くはそのまま小児科でみています。また病気ばかりでなく、発達についての相談にものっています。

 平成25年2月に当院は小児がん拠点病院に指定されました。血液腫瘍専門医のみならず、内分泌専門医、循環器専門医や他科の医師、及び多職種の医療スタッフが協力して病気のこどもをサポートしています。

 未来を担い、これから発達する上向きカーブのこども達を見守りながら、その健康に責任を持っているのが小児科です。

教授 呉 繁夫

対象疾患と診療内容

 小児科は内科系のこどもの病気すべてを扱います。そのため守備範囲は多岐に渡ります。以下に領域ごとに簡単に説明します。

血液・腫瘍・免疫疾患

 白血病、再生不良性貧血などの小児血液疾患、小児がん、および原発性免疫不全症などを中心に診療を行っています。白血病は血液細胞が未熟な段階でがん化し無制限に増殖する病気で、顔色が悪くなったり出血で気づかれます。神経芽細胞腫、ウイルムス腫瘍、肝芽腫、横紋筋肉腫、骨肉腫などの固形腫瘍は、腫瘍ができた部位(おなか、背中や足など)が腫れてきます。これらの病気は抗癌剤を使った化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植などによって治療しますが、我々は全国規模のグループスタディーに参加し治療成績の向上を目指しています。他にも抗体が産生されない無ガンマグロブリン血症、T細胞およびB細胞に障害のある重症複合免疫不全症、食細胞の殺菌能に欠陥のある慢性肉芽腫症などの患者さんに対し免疫グロブリン補充療法、造血幹細胞移植などを行っています。これまでに骨髄移植や臍帯血移植などの同種造血幹細胞移植を約220例に施行しています。病気に苦しむこども達に病気をどう伝えるかも重要な課題です。臨床心理士を加えた医療スタッフ全体でこの問題に取り組んでいます。
 平成25年2月に東北大学病院は、東北地区で唯一の小児がん拠点病院に認定されました。今後も小児がん診療の充実、入院環境の改善、長期フォローアップ体制の整備を進めていく予定です。

腎疾患

 腎臓の様々な病気の診断から治療まで幅広く行っています。学校検尿で発見されることが多い血尿・蛋白尿等の検尿異常の診断のために、血液・尿検査から腎エコー、必要な方には腎シンチグラム、腎生検を行います。そして、ネフローゼ症候群・慢性糸球体腎炎・尿細管障害・嚢胞腎・腎の構造異常(周産期に指摘された水腎症や水尿管症などの先天性腎奇形)などを明確にし、薬物療法等で寛解、治癒や尿路感染症の予防を目指します。また腎性尿崩症やBartter症候群、Gitelman症候群、Dent病などの先天性の尿細管疾患には特に力を注いでおり、遺伝子解析による診断や治療を行っています。各種電解質異常の診断と治療も行っております。溶血性尿毒症症候群などによる急性腎不全や高アンモニア血症などに対して血液透析・腹膜透析などによる腎代替療法や急性血液浄化療法、血漿交換療法などを行っております。保存期腎不全においては生活の質を少しでも向上させるようまた腎機能を少しでも長く維持できるよう積極的に治療を行っております。また、残念ながら末期腎不全に陥った場合には腹膜透析や血液透析の導入と管理を行っており、腎移植が必要な場合には東京女子医科大学腎臓小児科や東京都立小児総合医療センター腎臓内科と連携を図りながら腎移植前後の管理を行っております。
 常に最新で最善の診断と治療が行えるように努めております。

先天代謝異常症

 生物の体の中では活動に必要なエネルギーや蛋白質を作ったり、また老廃物を壊したり、その過程でできた毒性物質を無害なものに変換するなどの化学反応(代謝)が知らず知らずのうちに行っています。このためいくつもの種類の酵素が必要です。先天代謝異常は生まれつき酵素のうちのどれかの働きが悪いため、体に必要なものの不足や毒性物の蓄積により症状がでます。
 東北大学小児科は以前よりこの領域の診断・治療・研究に取り組んでいます。グリシン脳症、糖原病Ⅰb型、複合カルボキシラーゼ欠損症、シトリン欠損症など世界に先駆けて当グループが病態解明にかかわった疾患もあります。現在もアミノ酸代謝(フェニルケトン尿症、ホモシスチン尿症、など)、有機酸代謝(プロピオン酸血症、メチルマロン酸血症など)、糖代謝(糖原病など)、尿素サイクル異常(OTC欠損症、シトリン欠損症(NICCD)など)、銅代謝異常(ウィルソン病、メンケス病など)、リソゾーム病(ゴーシェ病など)などの多くの病気を診療しています。従来の食餌療法、薬物療法に加えて酵素補充療法(ゴーシェ病、ファブリ病、ハンター病、ポンぺ病など)、移植療法(骨髄移植、肝移植)など最新の治療を取り入れ、従来治療法が無いとされた代謝異常症の新しい治療法に取り組んでいます。
 近年、新生児マススクリーニングにタンデムマスが導入される自治体が増えてきました。当グループでは宮城・仙台地区のそれらの精密検査を担当するばかりではなく、青森県・福島県の精密検査を担当しています。専門性の高い領域であるため、それ以外の疾患に関しても県内はもちろんながら全国の主治医からの診断や治療の相談を受けつけています。

神経疾患

 複数の小児神経専門医、てんかん学会認定医を中心として、てんかん、精神運動発達遅滞、変性疾患、神経筋疾患、脳炎・脳症などの様々な小児神経疾患や、自閉症・注意欠陥多動性障害などの発達障害の診療を行っています。小児科病棟にネットワーク化されたビデオ脳波モニタリング室があり、高解像度MRI、SPECT、PET、脳磁図など各種画像検査を行って難治性てんかんの診断と治療を関連他科と連携しながら精力的に行っており、広く他県からも紹介患者を受け入れています。原因不明の神経疾患に対して、代謝疾患スクリーニング、各種神経生理検査、筋生検、そして遺伝子学的アプローチを駆使して診断と治療を行っています。外来には一般神経外来と発達支援外来があり、多くの患者さんが通っています。

内分泌疾患

 健全な成長は、小児において大切なことです。小児の成長障害や低身長の原因には多くの因子が関与しますが、その一つとして内分泌疾患があります。当科では、様々なホルモンや成長因子の異常による内分泌疾患を診療対象としており、下垂体疾患、甲状腺疾患、性腺疾患、副腎疾患、カルシウム・リン代謝異常、骨系統疾患、水電解質異常、小児糖尿病など、多岐にわたります。日本内分泌学会認定の内分泌専門医が診療を担当します。
 当科が中心となり、宮城県小児糖尿病サマーキャンプも毎年行っています。また、新生児マス・スクリーニング(クレチン症・先天性副腎過形成)における精密検査・治療も行っています。
 「こどもの身長が低いので心配」「肥満を指摘された」「骨の病気と言われたが病気のことについてもっと知りたい」「1型糖尿病と診断されたが情報があまりないので、患者の会に参加したい」など、お子さまのことについてご心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

新生児

 東北大学病院周産母子センターの新生児室は病床数33床 (新生児集中治療15床) で運営されています。専任の新生児科医7名と後期研修医2名、助産師/看護師が約60名、保育士2名で診療にあたり、専属の医療社会福祉士2名、臨床心理士3名、理学療法士2名から積極的に支援を受けています。県内では最も産科診療の充実した施設であるため、母体ならびに妊娠合併症、胎児異常、成育限界児など最重症患者の診療を受け持っています。年間の入院患者数は200~300名で、その中には成育限界児10~15名、超低出生体重児30~40名、人工呼吸管理50~70名、外科的手術15~25名が含まれます。主に、胎児発育遅延、双胎間輸血症候群、胎児水腫、染色体異常、骨系統疾患、先天性心疾患、新生児外科疾患などを診療しています。
 外来では毎週月、火、金曜日に新生児科医が乳幼児健診、成育発達支援、療育/就学相談を行い、その状況に応じて小児神経専門医、臨床心理士、理学/作業/言語療法士、医療社会福祉士からも支援を受けることができます。早産もしくは病気やハンディキャップを持って生まれたこども達が、どうすればご家族さまと一緒に幸せに暮らせるかを、地域の小児科医、保健師、訪問看護師、保育士などと連携しながら一緒に考えます。

循環器疾患

 生まれつき心臓に病気のある先天性心疾患や、不整脈、川崎病、心筋症、心筋炎などの小児の心臓病すべてを対象として診療にあたっています。また、胸痛や動悸、検診などで心雑音や不整脈の疑いがあるといわれた場合にも診察や検査を行っています。
 心臓超音波検査(心エコー)や心臓カテーテル検査などによる診断、心臓手術前後の内科治療、およびカテーテル治療(弁形成、血管拡張、コイル塞栓、ステント留置)を行っています。
 先天性心疾患では、手術を必要とする場合が少なくありません。その場合には心臓血管外科と連携し治療にあたっています。

右肺動脈狭窄に対するバルーン拡大術

診療の特色

 成人の内科が臓器別に分かれていったことと対照に、私たち小児科は「小児全身を診る」科であることを基本にしています。その上で骨髄・臍帯血移植、心臓カ テーテル、腎生検、筋生検、24時間ビデオ脳波モニタリング、脳PETなどのような高度な検査・治療を行い大学病院としての専門性を発揮しています。また これら検査において痛み・苦痛を伴うものに関してはインフォームドコンセントのもと種々の薬剤で積極的に鎮痛・鎮静をはかり、苦痛の軽減に心がけていま す。また小児病棟においては臨床心理士の方々にも協力いただき、子ども達によい医療を提供することに心がけています。

年間症例数

小児病棟

西5階 46床
東5階 8床
小児病棟入院数 500例
造血幹細胞移植(骨髄移植・臍帯血移植) 12例
24時間ビデオ脳波モニタリング 60例
心臓カテーテル検査・治療 70例
腎生検 10例
筋生検 5例

周産母子センター新生児室

集中治療室(NICU) 15床
回復治療室 12床
周産母子センター新生児室入院数 221例

診療科より皆さまへ

 外来を受診する時には、原則として今診ていただいている先生からの紹介状を持参していただくようお願いします。特に特殊な領域の疾患については診察日が決っています。小児科ホームページをご参照いただき、主治医の先生からお問い合せいただくか、直接外来にお問い合せいただけると円滑に受診ができます。

リンク