東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

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血液浄化療法部

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部長あいさつ

 東北大学病院では、血液透析がまだ開発段階であった1968年、第一例目の血液透析(当時は人工腎臓という言葉が一般的であったようです)が行われた患者さんの記録があります。以来、1970年以降、院内措置により人工腎臓室を設置し、腎不全患者さんの救命を行ってきました。血漿交換療法、血液濾過法、各種吸着療法など各種血液浄化療法の進歩にともない、より一層の診療の拡充を図るために、1998年度に予算措置により血液浄化療法部が設置されました。従って、2016年は、はじめて血液浄化療法を行ってから48年、血液浄化療法部設置18年になりました。
 現在、血液浄化療法部は部長(腎・高血圧・内分泌科長が兼任)以下、副部長、医員、診療技術部の臨床工学技士、看護部の看護師やクラークで診療チームを構成する中央特殊診療部門として業務を行っております。東北大学病院の研修医、医学部、薬学部の学生実習のみならず日本透析医学会、日本アフェレシス学会の認定施設となり、日本腎臓財団が行う透析医療従事者研修、東北文化学園大学の臨床工学科の実習施設として研修者を受け入れるなど幅広く診療、研究、教育を行っております。
 血液透析療法は、全国で32万人の末期腎不全患者さんに対して実施されておりますが、心血管疾患、感染症、悪性新生物など、直接あるいは間接的に生命を脅かす合併症が問題です。最近では、末期腎不全患者さんにも、高度な治療や大きな手術が積極的に行われるようになり、当院の診療科が持つ専門性、先進的な医療機器や治療方法を最大限に発揮するためには血液浄化療法の専門性を融合させることが必須といえます。
 同様に、救命救急領域、集中治療領域における重症な多臓器の障害に対し、持続的血液透析濾過(CHDF)をはじめとする急性血液浄化療法が様々な効果を期待して実施されており、病院全診療科で実施される急性血液浄化療法は当部門が資材、実施の管理をおこない、件数、治療成績、医療安全に関する情報も集約しております。
 さらに、難治性疾患への血液浄化療法は大学病院の重要な役割です。特殊な医療材料を用いて血中から人体に有害な物質(尿素・アンモニア・免疫複合体・過剰リポ蛋白、エンドトキシン等)を体外へ除去する血液浄化療法(血漿交換、血液吸着)によって、病態の改善を図ります。
 以上のように、血液浄化療法はさまざまな治療と併用されますが、私達は血液浄化療法を受ける患者さんが所属する診療科に向けて血液浄化療法のスペシャリストの立場からの情報を提供し、ともに患者さんの病状改善に貢献するよう心掛けています。

部長 宮崎 真理子

部の特色

1.各科と血液浄化療法部とがそれぞれの専門性を活かして血液浄化療法を必要とするすべての患者さんが最善の経過になるよう、様々な取り組みによって協力や連携を推進しています。

  • 血液透析、持続的血液透析濾過(CHDF)、血漿交換や血液吸着などの血液を体外循環させて浄化する治療と腹水濾過濃縮静注療法に関しての準備や患者情報を当部門に集約しています。:詳細
  • 豊富な実績:詳細
  • 新たに末期腎不全となった方が不安なく慢性透析を開始し、安定して透析生活に入ることができるように支援します。詳細
  • 腎不全患者さんが合併症の治療を円滑に進められるために、最適な条件での血液透析療法が大切です。入院すると、手術などのイベントの前後、回復期など、刻々と体の状態が変化する不安定な経過となります。透析に際しての、体重設定、透析に使用する薬剤や資材などの調整を診療科に提示します。血液浄化療法部では体格や栄養に関する指標を常に検討し、最新の病状について診療科と意見交換を行います。

 血液浄化療法部に準備や管理を集約することは、頻度の少ない疾患、重篤な病態に関する情報や経験が自ずと蓄積され、これを共有することは診療科に対して大変有効なフィードバックになります。そして血液浄化療法の安全性、有効性ともに向上することが期待できます。各科独自管理の病院とで単純比較はできませんが、管理件数は全国屈指です。

血液透析 持続的血液透析濾過 アフェレシス 腹水濾過濃縮再静注 血液透析導入患者数
2011年 3,103件(災害支援含む) 1,917 268件   43人
2012年 2,762件 1,541件 237件 21件 59人
2013年 2,922件 2,039件 433件 44件 34人
2014年 2,857件 2,502件 351件 65件 36人
2015年 2,449件 1,940件 384件 90件 42 人

 血液透析導入はわれわれの主要な業務の一つです。入院中は腎・高血圧・内分泌科、退院時には地域の透析施設と連携し、年間40人が新規に血液透析を導入しています。糖尿病腎症が多いのは全国的傾向と変わりませんが、血液疾患、免疫疾患、心臓病、臓器移植後、遺伝子の異常に起因する腎臓病など、稀な疾患や重い病状の腎不全患者さんの比率が高いことが特色です。
 導入期の患者さん向けのツールの一つとして当部のオリジナル資料「血液透析について」を作りました。(血液透析について患者さん向け資料PDF)。

2.高いチーム力によって血液浄化療法を実施しています。

 血液浄化療法の業務は複数の部署に所属する複数の職種によって成り立っています。
すべての職種、職員が常に活発に意見を出し合い、互いの職種を尊重したチーム医療を実践しています。

3.災害拠点病院として災害傷病者への血液浄化療法提供、地域の透析医療機関の後方支援拠点の一つとして災害時血液透析の治療継続に貢献します。

 2011年3月11日に、東日本大震災が発生しました。早いもので5年が過ぎました。被災地の大学病院として、東日本大震災後の医療活動において我々が学んだことはたくさんありました。災害時に我々血液浄化療法部が院内で求められる役割、被災地域で、あるいは被災地を支援するために担う役割を明確にし、職員向けのアクションカードや災害時BCPミッションシートの作成に取り組み、患者さん向けには災害時の透析についての資料を作成するなど、次の災害への備えも進めています。自分たちの備えだけでなく、他の地域での災害対策にも我々の経験を役立てていただきたいと考えております。