東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

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放射線診断科

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【病棟】西病棟 4F 【外来】外来診療棟C 1F 【外来受付電話番号】022-717-7732

科長あいさつ

 この20~30年の間に、CTやMRI その他の画期的な診断装置が次々と出現して発展し、現代医学は大きく様変わりしました。私たちの放射線診断科は、この発展めざましい医療の中核に位置し(中央診療部門)、内科・外科など全ての臨床科からの依頼を受けて、多くの患者さんのCT、MRI、血管撮影、一般核医学検査(RI)、PET(ポジトロンCT)などを行い、その診断を行っています。

 放射線診断医は画像診断のプロフェッショナルです。具体的には症状や画像所見を総合的に考え、病気の診断とその進行程度を判断した報告書を作成して臨床科に提出しています。この作業には、高度な知識と熟練が必要とされ、これによって正しい診療・治療方針が導かれています。その他に、カテーテルなどの診断技術を利用したインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)も積極的に行っています。

 放射線診断医はあまり医療の表舞台に出ることはありませんが、日々、各臨床科の診療を広い範囲で支えており、これによって病院診療全体の quality control に関わる大変重要な役割を担っています。

高瀬 圭教授

教授 高瀬 圭

対象疾患と診療内容

CT(computed tomography, コンピュータ断層撮影)

 CTはX線を被検者の周りから回転するように照射して人体の横断面(輪切り)を撮影する装置です。当院では高速なマルチスライスCTを導入していますので、全身を15秒程度で撮影できます。造影剤を静脈投与して血管を撮影するCTアンギオや3次元画像による手術計画なども行っています。高速撮影が可能なため、常に動いている心臓の冠動脈の描出などもできます。もちろん、放射線被ばくを最小限にしながら良好な画像が得られる様に工夫しています。

[図の説明]
心臓のCT画像。冠動脈が明瞭に描出されている(黒矢印)。
白矢印の部分が細く見え狭窄が疑われる。

MRI(magnetic resonance imaging, 磁気共鳴画像診断法)

 MRIは強力な磁石と電波を用いて、人体のあらゆる部位の断層画像(輪切り、縦切りなどの断面像)を撮影する装置です。全身どこでも撮影できますが、特に、脳、脊髄・脊椎、関節、子宮や前立腺などの病気の診断に有用です。CTなどと異なり、X線被曝はありません。
MRIでは、単純な断層画像だけでなく、以下の様な特殊な撮影法もあります。

a) MRA(magnetic resonance angiography, MR血管撮影)

 MRIで血管の画像を撮影する方法です。造影剤を使用せずに血管の画像を得ることができます(血管の部位によっては、造影剤を使用しないと十分に描出できないこともあります)。この方法で、血管の狭窄・閉塞(細くなったり、詰まったりしている所)、動脈瘤(血管のコブ)、血管奇形などを検索できます。

[図の説明]
脳のMRA(下から見たところ)。
左中大脳動脈に動脈瘤を認める(矢印)

b) 拡散強調像

 拡散強調像は脳梗塞の診断で特に威力を発揮します。通常のMRIでは検出困難な超急性期の脳梗塞病変もはっきりと描出されるため、早期に診断して治療を開始することができます。

[図の説明]
発症1時間半後の超急性期の脳梗塞症例。
通常のMRIのT2強調像(A)ではほとんど異常は指摘できないが、拡散強調像(B)では右大脳半球に高信号の(白い)病変(黄矢印)が認められる。
同時期のMRA(C)では右中大脳動脈が描出されず(白矢印)、閉塞している。

c) MRCP(MR胆管膵管造影)

 MRIを使って胆管、胆嚢、膵管を描出する方法です。胆石症、胆管結石症や胆管がん、膵臓がんなどで、胆管が細くなったり詰まったりした場合、その部位や病変の進展範囲などを見るために用いられます。従来は内視鏡を用いた苦痛を伴う検査が必要でしたが、MRCPによって苦痛なく検査できるようになりました。

血管撮影とインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)

 血管撮影は、カテーテルという細い管を血管内に挿入し、造影剤を投与して、血管を映し出す方法です。通常は、脚の付け根や肘、手首などの動脈からカテーテルを挿入し、目的とする血管に進め、造影剤を注入して血管を撮影します。

 血管撮影などの診断技術を治療に応用した方法がインターベンショナル・ラディオロジー(IVR)です。近年進歩が目覚しく、低侵襲であることを特徴としています。当科では、以下のようなIVRを行っています。

 a)肝癌にたいする塞栓術、焼灼療法、頭頚部癌、膀胱癌などに対する抗ガン剤動注療法、転移性肝癌などへの動注システムの造設
 b)血管閉塞・狭窄病変の治療として血管形成・拡張術、ステント留置術
 c) 子宮筋腫に対する子宮動脈の塞栓術
 d) 喀血、動脈瘤(脳動脈、大動脈以外)や外傷などによる動脈性出血での血管塞栓術
 e) CTや超音波ガイド下に生検やドレナージ
 f) 骨粗しょう症や骨転移に伴う椎体の圧迫骨折に対する椎体形成術
 g) 腫瘍に対するラジオ波焼灼術(RFA)
 h) 腎癌に対するCTガイド下凍結凝固手術

[図の説明]
左総腸骨動脈の閉塞症例に対する血管形成術。

左:CTアンギオの3次元画像(正面像)。 左総腸骨動脈が完全に閉塞している(黄色矢頭)。
右:IVR血管形成術後の血管造影(DSA)正面像。
左総腸骨動脈の閉塞部が開通している。

[図の説明]
右腎癌に対するCTガイド下凍結凝固手術(模式図)。

CTガイド下に凍結用の針を右腎癌(黄色)に刺入し、針の先端部を 超低温にして、がん細胞を凍結・解凍することで破壊する治療法。

 

 

一般核医学検査(radio isotope, RI)

 核医学検査では病変や臓器の機能・代謝を評価します大変多くの検査項目がありますが、当院では骨シンチやガリウムシンチの他、心臓や脳、腎臓、肝臓、内分泌系の検査を多く行っています。

PET検査(positron emission tomography, ポジトロンCT)

 当院ではPETとCTを組み合わせたPET/CT装置を導入しています。PET/CT装置ではPETの画像とCTの画像を重ね合わせた融合画像を作成できるなど、従来のPET診断とは一線を画した画像診断が可能です。PETによるがんの検出、活動性評価とCTによる位置や形態情報が同時に得られ、診断が容易かつ正確に行えます。

[図の説明]
 左肺の肺がんにおけるFDG-PET/CT画像。
FDGはブドウ糖の類似物を放射性標識した薬剤で、悪性腫瘍では糖代謝が亢進しているため強く集積する。
 CT(図B)にて左肺上葉に径2cm弱の結節(→)を認める。
PET(A横断像, D正面像)では同部にFDGの強い集積亢進(→)を認めた。

診療の特色

 脳・脊髄疾患のMRI診断において先進的な診療、研究を行っています。また、MDCTを用いた診療・研究でも優れた実績をあげています。IVRでは非常に高度なレベルの治療を行っています。具体的にはTIPS、椎体形成術、子宮動脈塞栓術、異物除去、大動脈ステント留置などほとんどのIVR手技を実施しています。市中病院では通常困難なものも数多く施行しています。

主な医療機器、設備

MRI 装置 6台 Intera Achieva 1.5T nova dual (philips)
Intera Achieva 3T dStream (philips)
Inginia 3T dStream (philips)
Vantage Titan 3T (東芝)
Magnetom Trio A Tim System 3T (SIEMENS)
Optima MR 430S 1.5T (GE) *四肢専用
CT 装置 4台 Aquilion ONE ViSION Edition (東芝) 320列 MDCT
SOMATOM Deninition (SIEMENS) 64列 2管球
SOMATOM Deninition FLASH (SIEMENS) 128列 2管球
Bright1 Speed Elite (GE) 16列(救急用)
血管撮影装置 4台 全身用CT付血管撮影装置 1台(東芝)
全身用血管撮影装置 1台(東芝)
心臓用血管撮影装置 2台(シーメンス)
SPECT装置 Symbia-S(シーメンス)
Symbia-E(シーメンス)
SPECT/CT装置 Infinia3Hawakeye4 (GE)
Symbia-T(シーメンス)
PET装置 Biograph40 truepoint(シーメンス)
BiographDuo LSO(シーメンス)

年間症例数

(平成27年度実績)

CT検査 38,059件
MRI検査 17,388件
血管撮影・IVR 2,496件
一般核医学検査 3,474件
PET検査 4,304件
単純X線写真 133,971件

診療科より皆さまへ

CT検査を受けられる患者さんへ

 CT検査ではレントゲン(X線)を使用しますので、妊娠している(あるいは可能性のある)方は、検査前に担当技師に申し出てください。疾患によっては、妊娠していても検査がすぐに必要な場合がありますし、多くの場合、胎児への影響はほとんどありません。
 CT検査では、一部の心臓ペースメーカで、ペースメーカの設定が変化する可能性があります。心臓ペースメーカの入っている患者さんは、事前に申し出て、ペースメーカ手帳を呈示してください。

MRI検査を受けられる患者さんへ

 MRIでは放射線被ばくの心配はありませんが、磁石や電波を用いているので、心臓ペースメーカのある方は検査を受けることができない場合や、事前にペースメーカーの調整が必要な場合があります。人工内耳などのあるかたも検査を受けることができません。
 画像は狭いトンネル状の装置の中に入りますので、閉所恐怖症の方は検査が難しいことがあります。また、撮影中は工事現場にいるような大きな音がするという欠点があります。

造影剤について

 CTやMRIでは検査目的によって、血管などを描出するために造影剤という薬剤を注射して撮影することがあります。血管撮影やJVRでは造影剤の使用が不可欠です。
 造影剤の投与によって、時に副作用が生じることがあります。吐き気、嘔吐、発疹が多く、通常は軽く自然に治まります。しかし、まれに血圧が低下してショック状態になったり、呼吸困難が生じたりすることがあります。こうした副作用は予測不可能ですが、喘息などのアレルギーの既往のある方に多い傾向が知られています。造影剤を使った検査を行うときには、詳しく説明して、ご同意を戴きますが、アレルギーのある方や以前に造影剤で具合の悪くなったことのある方は申し出てください。

核医学検査を受けられる患者さんへ

 核医学検査は放射性薬品を注射して撮影する検査です。放射性物質と聞いて不安に思われるかもしれませんが、放射能の量は少なく、被ばく量もCTや胃の透視よりも少ない程度です。ただし、妊娠している(あるいは可能性のある)患者さんや授乳中の患者さんは、検査前に担当医師や技師、受付に申し出てください。

PET検査を受けられる患者さんへ

 PET検査も核医学検査の一種です。検査前に必ず食事制限がありますので厳守してください。お水やお茶など糖分の入っていない飲み物は飲んでも構いません。また糖尿病の患者さん、妊娠している(あるいは可能性のある)患者さんや授乳中の患者さんは検査前にお申し出ください。検査後半日ほどは体内から比較的強い放射線が出ますので、お子さんの抱っこなど密な接触は控えてください。

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