東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

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てんかん科

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【外来】外来診療棟A 3F 【外来受付電話番号】022-717-7751

科長あいさつ

 てんかん科は2010年3月誕生の新しい診療科です。欧米では地域ごとに大学病院や大学病院規模の総合病院を中心とした包括的てんかんセンターがあるのが普通ですが、日本では、てんかん科を標榜する大学病院は東北大学病院だけです。てんかん科が関連する各科(神経内科・小児科・精神科・脳神経外科・高次脳機能障害科など)と連携をはかり、医師だけでなく、看護師・薬剤師・ソーシャルワーカー等とも共同で、あらゆる角度からこの病気に対応していく診療体制を築く予定です。

教授 中里 信和

対象疾患と診療内容

 てんかんは有病率約1%の「ありふれた病」です。ありふれた疾患であるため、多くの医師が専門的な診断を経ずに、気軽に治療を開始してしまう傾向が、現在大きな問題となっています。脳神経系の診療科の専門医資格を持っていても、てんかん診療の専門家とは限りません。医師自身がてんかんを発症した場合に、自分で薬を処方して治療に失敗することが報告されているほどです。一方、てんかんは、患者さんやご家族にとっては「不治の病・救いようのない病」と誤解されがちです。専門医による正しい診療で、多くの患者さんは普通の方々と変わらない生活が送れるはずですが、現実には不完全な治療のために、たくさんの悩みをかかえたままで生活し続けている患者さんは少なくありません。

 当科ではまず、時間をかけた詳しい病歴聴取を重視します。脳波やMRIなどの検査に加えて、必要な患者さんには1~2週間程度の入院をしていただき、脳波とビデオで長時間観察しながら、発作そのものをとらえて診断の精度を上げることも可能です。

診療の特色

 てんかん診断の第一歩は詳細な病歴聴取です。けいれんだけがてんかん発作ではありません。病歴は受け身で話を聞くだけでは不完全です。発作症状を予測しながら「このようなおかしな感覚が突然、繰り返し、出てくることはありませんか」と、時間をかけながら尋ねていく必要があります。

 脳波検査も重要です。病歴と脳波所見だけで病型がきまり、薬を選択できる場合もあります。ただし脳波を過信してはいけません。脳波が正常でも薬の継続が必要な患者さんは少なくありません。また脳波の読み過ぎも危険です。微妙な所見を陽性と判断し、不要な薬の長期投与に至る場合もあるからです。

 薬で発作が簡単には消えない患者さんも4割程いらっしゃいます。てんかん科では2010年9月より、ビデオ脳波モニタリング装置を7台導入することにより、入院して発作をとらえる検査を開始します。


ビデオ脳波モニタリング

 てんかんなのか、てんかん以外の疾患なのかの根本的な診断にも役立ちます。てんかんである場合、どのような発作型なのかを特定したり、症状や脳波所見から、発作の始まる脳の部位を推定することができます。この発作モニタリング検査によって、正しい薬の選択や、外科的治療への道も開かれます。

 てんかん患者さんは、発作以外の悩みもたくさんかかえています。抑うつなどの精神科的な悩みや、薬の副作用による悩み、妊娠や出産に対する不安、運転や仕事への悩み、さらには社会・ご家族・患者さん自身が持つ疾患への偏見などです。こうした悩みに答えていくために、よく話を聞いて適切な診療科と連携をはかることも、てんかん科に課せられた大切な仕事です。

年間症例数

 新しい診療科のため症例の実績はありませんが、スタッフのこれまでの経験に基づき、2011年度において、ビデオ脳波モニタリング検査を受ける患者さんの数を年間500例程度、てんかん外科手術を受ける患者さんの数を50例程度見込んでいます。

診療科より皆さまへ

 てんかん診療は地域との連携が大変に重要です。どんなことでも結構ですので、診療でお悩みのことがありましたら、当科に一度ご相談いただきたく、よろしくお願いいたします。