東北大学病院

English

文字サイズ

カラー設定

診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

診療時間:平日 8:30-17:15

お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

整形外科

  1. トップページ >
  2. 診療科・部門 >
  3. 整形外科

【病棟】東病棟 11F 【外来】外来診療棟A 3F 【外来受付電話番号】022-717-7747

科長あいさつ

 整形外科は運動器(関節や脊椎などの骨格とそれを動かす神経、筋、靭帯など)の疾患を扱う診療科です。具体的には、骨折、変形性関節症、椎間板ヘルニア、骨腫瘍などがあります。診療科名に「外科」という言葉が使われてはいますが、内科的な治療(薬や理学療法)と外科的な治療(手術)の両方を行っています。近年、手術においては最小侵襲が求められる時代になっており、時代の要求に応える医療すなわち関節鏡視下手術・内視鏡下手術の普及に力を入れたいと考えております。運動器の重要性は21世紀に入り遅ればせながら認識されるようになりました。それは社会の高齢化に伴い、命を延ばす医療から命の質(QOL)を高める医療へと世の中の考え方が変わってきたことに由来します。高齢者が要介護、要支援になる原因の20-30%は運動器の疾患に起因することが知られています。そのため運動器疾患を予防することが要介護、要支援者を減らし、患者さんのQOLを高めることにつながります。東北大学病院整形外科におきましては、高齢者にみられる骨粗鬆症、脊椎症、関節症はもちろんのこと若年者に多いスポーツ障害などにも積極的に取り組み、運動器疾患の予防、治療を通して患者さんのQOLを高めてゆきたいと考えております。

教授 井樋 栄二

対象疾患と診療内容

各診療グループの対象疾患と診療内容

肩グループ

対象疾患:若年者では反復性肩関節脱臼や投球障害肩などのスポーツ障害、中高年者では腱板断裂や関節拘縮などの変性疾患
検査:理学所見に基づいて超音波検査、高分解能MRI、3次元CTなどの各種画像診断を組み合わせて行い、関節内の病変を的確に診断します。
治療:手術侵襲を最小限に抑え、できるだけ早期にスポーツ活動や職場に復帰していただくために、積極的に関節鏡視下手術を行っています。

腫瘍グループ

対象疾患:骨や軟部組織に発生した良性・悪性腫瘍および腫瘍類似疾患
検査:画像診断(X線,CT, MRI等)を行います。必要に応じて血液検査を行います。病理組織診断が必要な場合は、外来または入院の上、生検(組織採取検査)を行います。病理部、放射線科とチームを組んで診断を行っています。
治療:腫瘍のできる場所、性状は千差万別です。個々の症例に応じて適切な治療法を選択していく必要があります。悪性腫瘍の場合は化学療法および放射線療法を必要とする場合があります。患肢温存手術を積極的に行っています。

脊椎グループ

対象疾患:頚部脊髄症や腰部脊柱管狭窄症から、椎間板ヘルニア、外傷による脊椎脊髄損傷、脊髄周辺の腫瘍、背骨をおかす脊椎腫瘍、高齢者の脊椎圧迫骨折後の遅発性麻痺など、脊椎脊髄疾患全般
検査:詳しい神経学的診察とレントゲンやMRI、各種造影検査により診断を行っています。
治療:脊髄を含む神経の圧迫病変や腫瘍に対して積極的に手術治療を行っています。頚部脊髄症に対して国分名誉教授が考案した前方除圧固定術は内外で評価の高い優れた術式です。また、腰椎後弯症や脊椎圧迫骨折後の遅発性麻痺、脊髄係留症候群には、脊柱短縮骨切り術を行い良好な成績が得られています。内視鏡下手術などの患者さんの負担が少ない治療法も積極的に行っています。

リウマチグループ

対象疾患:関節リウマチ、自己免疫疾患に伴う関節炎、原因不明の関節炎など
検査:血液検査、レントゲン写真、CT、MRI、骨シンチグラフィー、PETなどの画像検査を行います。
治療:抗リウマチ薬でリウマチのコントロールを行います。外科的治療として、リウマチで変形し疼痛の強い関節に、人工関節置換術、関節形成術、関節固定術を行います。手の伸筋腱断裂に対しては、腱再建を行います。

骨代謝グループ

対象疾患:骨粗鬆症、骨代謝性疾患
検査:レントゲン写真による診断に加え、血液、尿検査による骨代謝マーカーの計測、全身の計測が可能なDEXA装置による骨密度の測定を行っています。仙台市の骨粗鬆症2次検診施設となっています。
治療:最新の骨粗鬆症診断ガイドラインに沿って治療を行っています。

膝・スポーツグループ

対象疾患:変形性膝関節症、特発性大腿骨顆部骨壊死や、スポーツ選手に多い膝前十字靭帯損傷、半月板損傷、骨軟骨損傷、膝蓋大腿関節障害など
検査:理学所見の他、レントゲン写真、CT、MRIなどの画像検査を行います。靱帯機能の評価にKT-2000、PET、balance systemなどの検査を行っています。
治療:変形性膝関節症に対しては大腿骨内反骨切り術、高位脛骨骨切り術、人工関節置換術などを、前十字靭帯損傷に対しては靱帯再建術を、また骨軟骨骨折や離断性骨軟骨炎に対しては骨軟骨移植を行っています。関節鏡視下に行うことで、手術侵襲を最小限に抑えています。

小児・股関節グループ

対象疾患:小児は先天性股関節脱臼など、成人は変形性股関節症、特発性大腿骨頭壊死症、臼蓋形成不全症など
検査:レントゲン検査、CT、MRIなどの画像検査を行います。
治療:変形性股関節症、特発性大腿骨頭壊死症に対して各種の大腿骨骨切り術や骨盤骨切り術、人工股関節置換術を行っています。当科では東北大学倫理委員会の審査を経て、院内ボーンバンク(骨の銀行)を開設、整備し、広範に骨欠損がある患者さんに対しても様々な手術が行えるよう準備しています。

診療の特色

骨粗鬆症の診断に有用な全身型骨密度測定器を設備しており、骨粗鬆症の2次検診機関となっております。


全身型骨密度測定器

年間症例数

手術件数 約450件

主に肩関節鏡視下手術、骨軟部腫瘍の手術、脊椎の変性疾患や腫瘍に対する手術、股関節、膝関節の人工関節置換術、前十字靭帯再建術など

診療科より皆さまへ

現在、「運動器の10年」の世界運動が行われています。
われわれ整形外科医はこの運動に積極的に参加しています。

基本理念

世界保健機構(WHO)の「BONE AND JOINT DECADE2000-2010」に呼応し、世界各国と連携して、種々の原因による運動機能障害からの開放を目指し、終生すこやかに身体を動かすことができる「生活・人生の質(QOL)」の保証される社会の実現を目指します。

趣旨

運動器の障害はその頻度が極めて高く、生活機能を低下させ、QOLの低下を来たし、さらに生命予後にも多大な影響を及ぼし、社会に与える負担が大きいにも拘らず、これまで社会的に重視されていないのが現状です。しかしながら、運動器の病気や障害に悩み、苦しむ人達の数は多く、生活機能やQOLの観点から、また社会経済的の観点からも決して見過ごすことは出来ません。
たとえば、小児の運動機能障害、スポーツ障害、四肢・脊椎の外傷、腰痛、関節痛(変形性関節症やリウマチ性疾患など)、骨粗鬆症とそれに伴う骨折、など、いくつかの病気を取り上げても、ほとんどの人は子供時代から高齢に至るまでのその生涯のなかで、なんらかの運動器に関する悩みや苦痛を経験し、持っているものです。

目標

(1) 筋骨格系(運動器)障害の実態を世界各国がWHOと共同して調査し、患者さんやそのご家族、職場、社会、経済に及ぼす負担を把握し、これを社会に知ってもらう。
(2) 患者さんや市民に、自らの運動器の健康管理により積極的に参加してもらう。
(3) 質の高い、経済効果のよい治療・予防法を広く実施する。
(4) 本質的な治療・予防法を開発するための基礎的研究を推進する。
上記のことが必要であり、2000年-2010年にわたる10年間を世界的に集中して取り組んでいくことが、「運動器の10年」です。

リンク