東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

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お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

総合感染症科

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【病棟】西病棟 16F 【外来】外来診療棟C 【外来受付電話番号】022-717-7766

科長あいさつ

 公衆衛生の普及や優れた抗微生物薬の登場などにより一見制圧できたかに見えた感染症は再び私たちの前に大きな脅威として蘇ってきています。事実、MRSAや多剤耐性緑膿菌・多剤耐性アシネトバクターなどの薬剤耐性菌による院内感染事例の多発や世界的なアウトブレイクへと発展したSARS、41年ぶりとなるパンデミックインフルエンザ、ハイブリッド化した大腸菌による腸管感染症のアウトブレイクなど、さまざまな新興・再興感染症が次々と出現し、我々はまさに今、危機的状況に直面しています。東北大学病院は我が国屈指の規模を誇り、さまざまな先端・先進医療に取り組んでいる一大拠点病院でありますが、宿主要因の多様化に加え、感染症の“グローバル化”、“ボーダーレス化”により感染症の原因となる微生物が多様化し、日常診療のなかで、いかに感染症をマネジメントすることができるかが大きな課題となっています。

 このたび、総合感染症科が新たに設置されることとなりましたが、総合感染症科では、感染症専門医・指導医、抗菌薬化学療法指導医、インフェクションコントロールドクター(ICD)、感染症実地疫学専門家などの感染症や感染制御に関するさまざまな専門的な資格を有する専門スタッフが対応し、敗血症や肺炎などの重症・難治性感染症、薬剤耐性菌感染症、飛沫・空気伝播性感染症、移植関連感染症、免疫不全関連感染症、外科関連感染症など、院内におけるさまざまな感染症の診断・治療・予防に関する総合的なマネジメント業務を開始してまいりたいと思っております。具体的には、各科横断的に、感染症診断へのサポート、抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬の選択や投与に関するアドバイス、感染予防に関するコンサルテーション業務を実践し、積極的に入院患者の受け入れを行うとともに、将来的にはワクチン外来や渡航外来なども行うことにしております。また、加えて、感染症は原因微生物が伝播するという特殊性があるため、個人や病棟・医療施設を超えて、地域全体に感染症が伝播蔓延・拡大し、危機的な状況を引き起こす可能性があります。そのため、総合感染症科では、東北大学病院における感染症の総合的マネジメント業務を実践するとともに、地域の医療施設における感染症診療・感染症対策にも協力支援していくことにしております。

 感染症マネジメントは今や医療施設におけるトップリスクマネジメントです。今後、東北大学病院の医療の質の向上はもちろんのこと、我が国の感染症・感染制御分野をリードする総合的な感染症診療体制を築き上げていきたいと思っております。今後とも、感染症診療・感染制御へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

教授 賀来 満夫

総合感染症科の役割:地域における総合的な感染症マネジメント

総合感染症科の役割:地域における総合的な感染症マネジメント

対象疾患と診療内容

感染症全般

感染症は特定臓器の疾患に限らないため、総合的な診断、治療を心がけております。細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、原虫・寄生虫感染と多岐にわたる微生物の診断、治療を行っています。

不明熱の診断・治療

長期にわたる微熱、発疹、関節痛、リンパ節腫脹などを主症状として来院された患者さんを中心に診療し、必要があれば診断確定後に該当する臓器別診療科にご紹介、感染症の診断がついた場合には引き続き当科でフォローさせていただきます。

HIV感染

宮城県におけるエイズ治療拠点病院として、HIV感染症の診断と治療を行っています。

渡航者感染症

渡航者下痢症、デング熱などの診療を行っています。

院内発症の感染症の診断・治療

本院には様々な原因疾患に対する治療目的で入院されている方の中で、手術、化学療法、放射線治療を行っていく中で、患者さんの免疫状態によっては、普段かからないような日和見感染症や治療の一環で挿入される体内デバイスに起因した感染症を発症する方が少なからずおります。
当科では当院の感染管理室および微生物検査室と協力の上、入院中の患者さんの感染症にも積極的に対応しています。

診療の特色

  • 研究的なこととして、臨床で得られた知見をもとに薬剤耐性菌の分子疫学的手法を用いた解析や感染症の重症化因子に関しても検討を行っています。
  • 「感染症コンサルテーション」
    2009年3月より病院内のさまざま感染症に対して院内コンサルテーションを実施しています。診察依頼や電話相談に加えて、入院患者さんの状態や検査データなどから、感染症の診断・治療、予防策に関する助言を行っています。
    ・血液培養や髄液培養陽性時
    ・MRSAなどの薬剤耐性菌検出時
    ・Clostridium difficile toxin 検出時
    ・インフルエンザウイルスなどの検出時
    ・抗酸菌(結核菌を含む)検出時
    ・抗菌薬適正使用の推進
    ・感染対策へのアドバイス
  • HIV感染者からのウイルス分離および解析
    仙台地区で発生した新規HIV感染者の血液からウイルスを分離し、分離ウイルスの特性の解析、薬剤耐性の分析などを行っています。

年間症例数

(2005年)

外来 812名
入院 416人
院内コンサルタント 874人

診療科より皆さまへ

 感染症の診断・治療・予防・疫学解析・病態解析さらに地域に根差した感染症危機管理、感染制御ネットワークに関する診療、教育、研究を実践することで、東北大学病院ならびに宮城県・東北地域の医療関連施設、地域社会における総合的な感染症マネジメントを行うことで、質の高い感染症診療を提供する。さらに教育啓発活動・ネットワーク支援活動、研究業務の実践を通じ、得られた知見から感染症診療・感染制御の分野で東北地域はもとより、我が国はもとより世界に向けて発信していきます。

おねがい

 感染症は特定臓器に得られた疾患ではなく、診療科横断的な診療を行っています。新しい感染症の診断や治療法に関する研究を進めていく中で、患者さんから得られた菌株の解析において、患者さんの臨床的な背景に関しても解析を加える場合があります。その都度、本学の倫理委員会の承認得て研究を進めてまいりますが、皆さまのご協力、ご理解いただけますと幸いです。

後期研修プログラム

 初期研修で全般的な知識と技能を身につけた後、感染症内科医としてさらに研鑽を積みながら、内科認定あるいは感染症専門医の取得を目指し3年目以降の進路を考えます。
 その中で、大学院への進学も積極的に進めており基礎研究(薬剤耐性菌の分子疫学的研究や感染症の宿主免疫応答など)を、多施設とも共同で研究を行っております。
 さらに、当院で得られた知見をもとに血液培養陽性例の解析や感染管理に関する臨床研究も行っております。(詳しくはホームページをご覧ください。)

 当科では特にトレーニング期間を設けておりませんが、大学院に進学した後もスタッフと協力して感染症診療および感染管理に携わることが可能です。
 当科の感染症トレーニングは病院における感染症診療・感染管理にとどまらず、実験室での分子疫学解析、病態解析に加え、感染症危機管理、感染制御ネットワークなど地域における感染症マネジメント能力を取得することを目標としています。

具体的な病院業務は以下のとおりです。

  • 感染症コンサルタントを受け、主治医の適切なサポートします。
  • 血液培養陽性者や耐性菌検出例に関しても当方から出向き積極的に感染症診療、感染管理に関するマネジメントを行う。
  • 感染症科医がメインで主治医となる不明熱、HIV、熱帯感染症などの入院管理
  • HIV、不明熱、結核、旅行医学、予防接種などの感染症外来
  • 学部学生や初期研修医への指導
    感染症コンサルトに関しては大学病院という特色から移植関連感染症(日本唯一の全臓器移植施設)、免疫抑制者の感染症、心臓血管外科など各種外科術後感染症といった特殊感染症に加え、市中病院で経験することの多いHIV感染症、寄生虫感染症、腸チフスなどの熱帯病まで様々な症例に曝露することができます。血液培養陽性例や新規耐性菌(MRSAやESBL産生菌など)は全例チェックし、全症例において診療支援を行っております。
  • 地域における感染症診療・感染症対策の支援
    地域における感染症診療のレベル向上のため、地域セミナーの開催による情報の共有や、集団感染事例への対応、行政や社会全体を含めた感染症対策の地域ネットワーク構築を行っています。
  • カンファランス
    毎日13:15~臨床ミーティング(当日の血液培養陽性例や耐性菌検出例の臨床カンファランスを行っています。)
    火曜日11:00~感染管理ミーティング
    毎月第4火曜日14:00~リサーチカンファランス(基礎研究・臨床研究)

 希望者には、長崎大学や大阪大学の熱帯感染症プログラムへの参加も積極的に推奨しており、当科スタッフでも4名がこれまで参加しています。

短期トレーニングコースへの参加

  • 希望者には国内外の感染症診療、感染管理に関する研修コースを受講可能です。
  • 長崎大学や大阪大学の熱帯感染症研修コース
  • Harvard UniversityとMassachusetts General Hospitalの成人感染症セミナー
  • 米国病院疫学学会(Society for Healthcare Epidemiology of America; SHEA)の医療疫学トレーニングコース

当科で取得可能な資格

希望者には国内外の感染症診療、感染管理に関する研修コースを受講可能です。

  • 日本感染症学会専門医
  • 日本化学療法学会抗菌化学療法指導医
  • ICD制度協議会認定インフェクションコントロールドクター
  • 日本臨床検査医学会臨床検査専門医

東北大学大学院医学系研究科博士課程に進学した場合

  • 医学博士(Doctor of Philosophy; PhD)

他診療科、研修協力病院、専門施設との共同で取得可能な資格

  • 日本内科学会認定内科認定医・専門医
  • 日本呼吸器学会専門医
  • 日本結核病学会結核・抗酸菌症認定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本渡航医学会・認定医療職
  • 国際旅行医学会認定医(Certificate in Travel Health(r))
  • 公衆衛生学修士(Master of Public Health; MPH)
  • 実地疫学専門家(Field Epidemiology Training Program Japan; FETP-J)

リンク

関連リンク

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