皮膚・排泄ケア認定看護師

2016.12.09

私は泌尿器科・胃腸外科・救急科の混合病棟である東13階病棟に所属し、週1回、WOCセンターの外来も担当しています。WOCとは、創傷(Wound)・ストーマ(Ostomy)・失禁(Continence)のことで、これらに関するケアの質向上を目指して活動しています。

近年、社会の高齢化、食生活の欧米化などに伴って、がんが増加しています。その中でも前立腺がんは、東北大学病院における男性のがん登録集計数15.8%で第1位となっており、全国でも2020年には男性がんの罹患者数が第1位になると予測されています。最近では、先進医療としてロボットを使った前立腺全摘術があり、当院でも年間約100件の手術を行っています。前立腺の手術は、尿道括約筋の働きに影響を与えるため、術後合併症として高い確率で尿失禁が起こります。多くは1年以内に改善しますが、それまでの間は日常生活でパッドやオムツが欠かせません。このことが自尊心の低下やうつの傾向につながり、外出を控える生活になることも少なくありません。当病棟では患者さんの心のケアはもちろんのこと、骨盤底筋体操の指導や術後の生活の質を改善するための用具の使い方などをアドバイスしています。また、認定看護師として、骨盤底筋体操の指導パンフレットを作ったり、スタッフを対象としたケアの質を保つための勉強会も開催しています。

認定看護師となって2年目ですが、患者さんやご家族と真摯に向き合い、笑顔で退院して笑顔で日常生活を送れるように、専門的知識を生かしたケアをしていきたいと考えています。

11月24〜30日は
医療安全推進週間
11月24〜30日は
医療安全推進週間