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INTERVIEW

TUHなヒトビト
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電子カルテをさらに使いやすく、拡大していきたい
電子カルテをさらに使いやすく、拡大していきたい
TUHなヒトビト 2021.09.09

電子カルテをさらに使いやすく、拡大していきたい

メディカルITセンター 副部長|井上隆輔

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医師でありながら、電子カルテをはじめとした病院情報システムに携わるようになったきっかけを教えてください。

研修医の時、「ラシックス」という薬を20ミリグラム処方しようとしたら、電子カルテに40ミリグラムの選択肢しか出てこない。40ミリグラムを半分にわければいいと思ってそのように処方箋のオーダーを出したら、薬剤部から20ミリグラムで指示してくださいと言われたことがありました。登録されている全部の薬を調べてみたら、20ミリグラムの方は「ラシツクス」(「ツ」が大きい)で登録されていたんです。それでこのデータの裏側がどうなっているのか、使いやすいようにできないか勉強してみようと思ったというのがきっかけですね。

それまでプログラミングのご経験はあったのですか?

触ったことがあるぐらいです。実際の仕事は、プログラミング技術を使って電子カルテのような情報システムを開発するのではなく、情報システムを開発する業者とユーザーである医療者との間の調整役です。

どんなところにやりがいを感じますか?

医療の情報化が進めば進むほど、医療情報システムの重要性は高まります。医療に特化したシステムやネットワークをやっている人はあまりいないし、かなり特殊な分野です。ここまで医療情報システム詳しい人はいないんじゃないかと多少の自負はあります。ほかの人と同じことやっても何にも勝てない。だから医療情報学分野をやっているというのもあるんですけど。
余談ですが、まれに、電子カルテでなぜかこちらの意図したものを越えたような使い方をされることがあるんです。裏技というような。どうやってこんな条件をつくりだしたんだろうか、それこそソフトのバグを発見しようとしてるのかっていうような使い方で。そんなときは負けたって思うことがあります。

今後の目標、展望を教えてください。

電子カルテをもっと使いやすく、役立つ機能を拡大していきたいですね。
今度処方カレンダーが組み込まれることになっていてその準備をしています。処方のオーダーと指示を一体化して入力を省力化し、電子カルテシステムで一元的に、経日的に管理することができるようになります。内服の実施も管理できて、服薬状況を記録して確認できるようになります。また、現在のシステムは覚えることが多すぎて操作が複雑なので、最小限にできないかと考えています。究極の目標としては、80年代のファミコンが操作できれば充分ぐらいのレベルで、説明書を読まなくても直感で簡単に操作できるようにしたいと思っています。

『ドラえもん』のひみつ道具にすごく詳しいとうかがったのですが、『ドラえもん』がお好きなんですか?

『ドラえもん』だけでなく漫画やアニメーションは好きですね。特に『ドラえもん』は小さい頃から見ていて今も続いている作品なので、思い入れがあるのかもしれません。最近は忙しくて読めていないのですが、コミック未収録の作品まで収めた『ドラえもん』全集を全巻持っています。

コレクションしている藤子・F・不二雄大全集の『ドラえもん』26冊。

ひみつ道具で一つ選ぶとしたら?

「ハツメーカー」ですね。注文すると道具を発明してその設計図を出しくれる道具で、これさえあればほかはいらない。

好きなお話を教えてください。

「くせなおしガス」です。小学生のときコミックを読んだので印象に残っている作品です。そのガスをかけられるととくせが強く出てしまうので、自分のくせに気づかされるというお話です。

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井上 隆輔(いのうえ りゅうすけ)

岩手県出身。東北大学医学部を卒業後、岩手県立宮古病院、東北大学大学院医学系研究科医学情報学分野博士課程を経て、東北大学病院メディカルITセンター助教。2014年同センター講師。2021年4月より同センター副部長。

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