開設当初の東北大学病院 1915-1946(大正4年-昭和21年)
戦時中の1939年、急増する医師の需要に対応するため臨時附属医学専門部が医学部に併置されるに際し、軍医養成機関の外来実習場として、長町分院の設置が具体化しました。1945年3月に建物が竣工しましたが、戦争のため開院の準備が遅れ、ようやく開院式を挙げたのは戦後の1946年3月1日で、軍医養成の任を解かれてのスタートとなりました。その後、医学専門部が1952年3月に最後の卒業生を送り出した後も、長町において診療は続きます。
鳴子分院は、温泉の医学的研究を目的として、1944年12月に開院しました。最初は内科のみのスタートでしたが、その後、外科、皮膚科、小児科を増設しました。さらに1955年7月1日、医学部附属温泉医学研究実験所が鳴子分院に併置され、温泉治療学内科部門が承認されました。同実験所は1962年に温泉医学研究施設となり、活発な研究活動が行われます。