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COLUMN

外からの視点

04

外からの視点 2022.07.19

ストレスのゆくえ

渡辺えり

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 この二年、人と熱く語り合ったり、宴会で飲んで口論して、翌日「言いすぎでした」などと謝ったりすることもなくなった。じっと自分と向き合い、反省したり後悔したり、未来の夢をまさぐったり、諦めてみたりしている。
 しかし、全世界平和への道だけは諦めたくはなく、何とか人との話し合いで収まらないものなのか?と考え込む。コロナ禍で実際の話し合いもままならなかったのに、国と国との話し合いは更に困難ではないか?と考え込んでいると、自分自身が健康でいなければ平和への思いも語れないし行動も起こせないことに気が付いた。
 今まで健康に良いことなどしてこなかったのに突然考える。そしてYouTubeなどで調べてみると全く異なる主張の動画が多く困惑するがストレスが一番体に悪いということだけは一致している。しかしそう言われてもこの時代ストレスなしには生きられない。伊東四朗さんは毎朝アメリカの州をすべて口に出して言い、ボケ防止に努めているという。やってみようとして、もともと自分がアメリカの州など覚えていなかったことにも気が付き、日本の県庁所在地さえすべて言えないことに気が付いた。今まで覚えていなかったことを覚えるストレスも増えることになる。まず足元を整えることから始めよう。自分の頭の上のハエを追っていけば世界平和に繋がって行くのか?今すぐ戦争を止めたいのに。

 
 


渡辺 えり

山形県出身。劇作・演出・俳優として活動し、多くの話題作を発表。6月30 日より本多劇場にて、作・演出を手がけた舞台「私の恋人beyond」が再演決定。


 

※東北大学病院広報誌「hesso」34号(2022年5月31日発行)より転載

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