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気になる症状 すっきり診断

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気になる症状 すっきり診断 2022.05.10

急増する糖尿病

糖尿病代謝科 科長|片桐秀樹

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◎症状出る前の対処重要

 日本人のライフスタイルが欧米化することにより、生活習慣病が増えていますが、中でも急増しているのが糖尿病です。最近の調査では、糖尿病有病者は約1000万人、予備軍を合わせると約2000万人に上り、成人の約5人に1人が罹患(りかん)する国民病と言えます。うち約4分の1は現在治療を受けていないとされ、大きな問題となっています。

〈血糖値の管理を〉

 この連載のタイトルは「気になる症状」ですが、実は糖尿病は基本的に症状のない病気です。症状が出る場合は大きく二つに分けられ、かなり病気が進行した状態になっているときも多いです。

 まず、血糖値が非常に高いとき(1デシリットル当たり300ミリグラム以上)です。喉が渇く、おしっこが多くなる(特に夜何度も起きてトイレに行く)、げっそり痩せる、だるくて仕方がなくなる、といった症状が出ます。特に、インスリン注射が絶対に必要な1型糖尿病では、このような症状で発症に気付くことも多く、急を要することがあります。

 二つ目は、長期間血糖値のコントロールが悪いときです。視力が落ちる、むくみが出る、足先の感覚が鈍る、立ちくらみがするなど、糖尿病の合併症の症状が出ます。

 ぜひ知っておいてもらいたいのは、症状が出てから初めて対処しようとするのではなく、症状のないうちに血糖値をコントロールすることが重要だということです。重篤な合併症が出るのは、糖尿病を放っておいた人や治療をやめてしまったことがある人が大半です。健康診断で引っ掛かったら放っておかず、すぐに医療機関にかかりましょう。

〈治療 大きく進歩〉

 糖尿病の薬は、たくさんの種類が新たに使えるようになりました。その結果、お一人お一人の糖尿病の状況に応じて、薬を使い分けることが可能となってきました。また、早めに治療した方が、あとあと良好な血糖コントロールを続けられ、合併症も出にくいことが知られています。

 症状もないのに大きな病院に行ってもよいのだろうか、などと不安に思わず、まず薬の特徴などを熟知した糖尿病の専門医の診療を受けることが大切です。最初にきっちり血糖コントロールをして、治療方針が決まったら、近くのクリニックで治療を継続することもできます。

 1型糖尿病に対するインスリン治療も、最近は大きく進歩しています。アナログインスリンと呼ばれる新しいタイプの注射薬を用いることで、血糖コントロールは飛躍的に改善しています。また、小型携帯ポンプを用いて血糖値をモニターしながらインスリンを注入する治療も保険診療で行えます。東北大学病院では、このような最先端で専門的な治療を積極的に取り入れています。気軽にご相談ください。

河北新報掲載:2018年1月26日

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片桐 秀樹(かたぎり ひでき)

大阪府出身。1987年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院を経て、2001年より当院糖尿病代謝科に所属。2003年より東北大学大学院医学系研究科教授、2013年に当院糖尿病代謝科科長に就任。

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