#8 トマト

2015.08.26

トマト

今回は『トマト』のお話です。

トマトは江戸時代には「唐柿(とうがき)」と呼ばれ観賞用の野菜でした。明治時代の初期に、明治政府が食用野菜として「赤茄子」という名前で栽培を広めましたが、酸味と臭みの強い品種であったために当時は人々の嗜好に合わず、大正時代になってようやくトマトとして定着したようです。

トマトは通年出回っていますが、露地栽培の旬は6月~8月です。種類も様々で、『フルーツトマト』はできるだけ水をやらずに育てることで糖度を高めたトマトで、一般的なトマトの糖度4~6度に対して8~10度と高いのが特徴です。『塩トマト』は土壌塩分濃度の高い干拓地などで栽培されるもので糖度8度以上のものをいい、甘くて酸味があります。

トマトの赤色は、カロテンの一種である「リコピン」という色素成分で、β-カロテン以上の抗酸化力があるとされ、生活習慣病予防や老化を抑制する効果が期待できます。リコピンを効率よくとるには、油に溶けやすい性質を利用し、油を使ったドレッシングとともにサラダとするほか、炒めるなどの調理法を行うことで、吸収率が高まります。また、生のトマトのほかにジュースやケチャップ、ピューレなど多くの加工品がありますが、加工用のトマトは完熟したものを使用するので、生のトマトより2~3倍も多くの「リコピン」を含んでいるようです。

野菜を食べる副菜レシピでも、トマトを使ったレシピ3品を掲載しています。ぜひご覧ください。

11月24〜30日は
医療安全推進週間
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