#4 たら

2015.01.28

たら

今回は、「たら(鱈)」のお話です。

たらの旬は12月~2月です。漢字で、魚偏に雪で「鱈」と書くように、雪の降る季節を代表する魚です。お腹いっぱい食べることを「たらふく食べる」といいますが、これは、“たらが、カニやエビ、カレイなど身近な生物を何でも食べてしまうほど非常に貪欲で大食いなこと”に由来するといわれています。

たらは突出した栄養素は少ないものの、ビタミンやミネラルをまんべんなく含んでいます。なかでもビタミンDの含有量が比較的多く、カルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にし、骨粗鬆症を予防します。そのほか、抗酸化作用により、がんや動脈硬化を予防するビタミンA、Eを含みます。たらは脂肪が少なく淡白な味わいですが、旨み成分のイノシン酸やグルタミン酸が豊富なため、淡白ながらも美味しく消化の良い魚です。

日本では「マダラ」、「スケトウダラ」など数種類あります。「マダラ」は鍋物や塩ダラ・粕漬けなどに加工され食べられ、精巣は「白子」として汁物や和え物などに珍重されています。「スケトウダラ」は身の鮮度劣化が早いため加工品にする割合が多く、漁獲されると卵巣を取り出し、身は冷凍のすり身にされ、かまぼこなどの原料となり、卵巣は塩蔵品である「たらこ」に加工されます。たらと言えば、定番の“たらちり鍋”には、白菜をたっぷり入れることで、発がん物質を抑制する成分やβ-カロテン、カリウムなどが豊富に含まれる料理となります。

11月24〜30日は
医療安全推進週間
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