これまで、季節に合わせて、様々な症状用いられる漢方薬をご紹介してきましたが、今回から数回に渡り「漢方診療」についてご紹介していきます。
漢方の診察は、望診(ぼうしん)・聞診(ぶんしん)・問診(もんしん)・切診(せっしん)の四つの診察方法「四診(ししん)」で行い、これから得らた情報を総合して患者さまの状態を把握していきます。
今回は「望診(ぼうしん)」についてです。
望診は、視覚からの情報を得る診察する方法です。例えば、顔色を見たり、姿勢を見たり、皮膚の色を見たり、舌を見たりします。特に、舌の様子を観察する診察方法を「舌診(ぜっしん)」といいます。顔色が蒼白で皮膚につやがなく、猫背で眼に力がなかったりするのを見ると、元気が無いのかなと感じます。そんな方の舌を診ると、白っぽかったり、ボテッとしていたりします。舌は体内の状態を映し出すといわれ、体調の変化で色や形、苔の状態が変化していきます。毎朝、歯磨きのときに舌を見てみると変化に気づくかもしれません。