#5 開設百周年レポ2「院内学級の百周年記念コラボレーション作品」

2015.12.09

広報室スタッフが院内の”いろいろ”をレポートする「広報室レポ」。
院内の気になるアレやコレを徹底レポートします!

第5回目は、院内学級の百周年記念コラボレーション作品ができるまでをレポートします!

院内学級とは、入院中の児童・生徒が治療をしながら学習できるように、病院内に設けられた学級です。東北大学病院には、仙台市教育委員会により「仙台市立木町通小学校東北大学病院分校」と「仙台市立第二中学校東北大学病院分校」が設置されています。

ここで学んでいるのは、当院の医師から病院内での学習を許可された児童と生徒。一人ひとりの病状や体調に応じて、学級やベッドサイドで無理のない学習が行われています。勉強だけでなく季節の行事も取り入れ、児童・生徒が四季を感じながら入院生活を過ごせるような活動にも力を入れています。その一つに、院内ホスピタルモールへの作品展示があります。

今年8月には、当院の開設百周年とコラボレーションした作品を展示しました。今回は、その共同製作の様子をご紹介します。

まずは、院内学級の先生方と広報室が一緒に構想を練ることから始めました。今まで学習したことを作品に生かしたいという先生からの発案で、以前に授業でも作ったことのある「紋切(もんきり)」を使うことに決定。紋切とは、紙を折って、型通りに切って広げると美しい紋の模様になる、江戸時代から続くあそびのこと。「紋切り遊び」や「紋切型」、「紋切形」などとも呼ばれ、家紋をはじめとしたさまざまな型があります。

院内学級と広報室との初めての共同制作、一体何ができあがるのでしょうか。
さて、早速、私たちも紋切を教えていただくことに。

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型紙に紙を重ねて、型の通りに切っていくと…

きれいな紋ができました!

繊細な作業が多い紋切は中学生が担当し、小学生には紙花を作ってもらうことにしました。できあがった素材を受け取り、作品の全体的な組み立てを広報室が行います。紋切と紙花を組み合わせてどんな作品に仕上がるのかは、この段階では生徒たちもまだ知りません!

みんなで一緒に…金色の紋切が完成!

紋切は、はさみとカッターを使い分けながら切る細かいものもあります。手間がかかる作業にも関わらず、生徒たちは「工作や細かい作業が好きだから、苦にならない」とたくさんの紋切を作ってくれました。

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こちらは小学生の児童が作った紙花。「お花紙」という薄い紙を重ねて折り、真ん中を留めて開いていきます。お花紙を破かないよう丁寧に開くのがむずかしい…!

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私たちも一緒にたくさんの紙花をつくりました!

いよいよ、生徒たちが作った素材を組み合わせていく作業です。紙花は透明の半球に、紋切は不織布に貼付けて切り込みをいれていきます。はさみをいれるのは心苦しいのですが…この作業によって、完成後、紋切がさらに綺麗に映えるようになるのです。

紙花を貼付けてまんまるになったこちら。なんだか見覚えがあるような形ではありませんか?

最後の仕上げは展示スペースで!

それぞれに出来上がったパーツを展示版に飾っていきます。先生と私たち、そして生徒たちと一緒に行いました。

完成した作品がこちら!

そうです、七夕の吹き流しです。中央の額縁は院内学級の先生による手作りです!

設置が終わるとすぐに数名の方が近づいて作品を大絶賛!「じっくり眺めていたい」、「長く展示していてほしい」という嬉しいお言葉もいただきました。

この作品は、先日開催された『院内学級小中合同学習発表会』の中でも、学習の成果として発表されました。


この合同学習発表会はこれまでに授業で習ったことや作った作品を発表したり、練習してきた朗読や音楽を披露するもので、年に一度開催されています。

生徒たちの作品は見る人を笑顔にし、ホスピタルモールを明るく彩ってくれています。

作品の展示は今年末までを予定しています。
ご来院の際にはぜひご覧になってくださいね。

 

また、今年当院が仙台七夕まつりに出展した大きな吹き流しも、同じくホスピタルモールに飾っています。こちらも今年末(12月26日)まで。併せてお楽しみください。

詳細は開設百周年記念ホームページをご覧ください。

 

レポート:広報室

 

11月24〜30日は
医療安全推進週間
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