2018.07.17
【開催概要】
■日時:2018年6月30日(土)10:00〜11:30
■場所:東北大学病院 東病棟17F リハビリテーション室
■参加者:仕事や家事・育児に励む女性
■出演:東北大学病院 リハビリテーション部 理学療法士・作業療法士
■主催:東北大学病院
【イベントレポート】
6月30日(土)、第15回からだの教室を開催しました。今回のテーマは「がんばる女性のお悩み解決トレーニング」。毎日、仕事や家事・育児に励んでいる女性の誰もが抱える身体の3大悩みをウィメンズヘルス理学療法に詳しい当院の理学療法士や作業療法士と一緒に学びました。
まずは参加者の皆さんに、身長や体重、握力等の身体計測や、ものを持ち上げたり、携帯を見るといった日常動作をご自身のスマートフォンやタブレットで記録していただきました。自分自身の身体を確認しながらの教室がスタートです。
○自分の身体を理解する
最初に、理学療法士の茄子川由香梨が、女性の身体の仕組みと運動について解説しました。健康的に痩せるためには、ただ体重を落とすのではなく、正常範囲内で体脂肪率を減らし、筋肉量を増やすことが重要であること、また、月経や更年期障害といった女性ならではの悩みにどのように対応するのが良いかなどついて分かりやすく説明しました。女性の身体の仕組みを理解した上で、「筋肉・骨を鍛えたい」「怪我や不良姿勢の予防」「体脂肪を燃やしたい」場合の運動を学びました。
○肩こりにはすき間時間のトレーニングを
続いて作業療法士の泉香苗より、肩こりの要因やそれに関係する筋肉・脊柱についてのお話がありました。参加者は、はじめに撮影した自分が携帯を操作しているときの姿勢の写真や動画を確認しながら、日常生活の中には筋肉や関節に負担がかかる姿勢がたくさん存在することを学びました。次は、お待ちかねのトレーニングです。理学療法士の八重樫淑子からちょっとした時間に簡単にできるトレーニングを紹介。「身体の軸をまっすぐに保ちながら行うこと」「反動をつけず、痛みが出ない範囲でゆっくりと行うこと」がポイントです。
○女性特有の腰痛やむくみを予防する
続いて、理学療法士の叉城桃子より、腰痛の種類や姿勢について解説がありました。女性は腰痛を発症する割合が男性よりも多いと言われています。妊娠による体型の変化や子どもの抱っこ、生活習慣、荷物の持ち上げなど様々な要因に加え、姿勢も深く関わっていることを学びました。参加者の皆さんは、はじめに撮影した自分の普段の動作を確認しながら熱心に聞いていました。さらに、同じく理学療法士の蘓武倫絵がトレーニングの方法を紹介し、全員で実践しました。
次は足のむくみについて、叉城桃子が足のむくみの原因や改善ポイントを解説し、むくみに効果的なトレーニングを紹介しました。私たちの身体の約60%は水分で構成されており、一部は血液の中に存在し、酸素や栄養素を運び、老廃物を除去した後に心臓へ戻り、また全身に送られるというサイクルを繰り返しています。そのサイクルがスムーズに行えず、心臓へと戻る途中で水分だけが体内に溜め込まれてしまうことを「むくみ」といいます。特に足に溜まりがちな水分をうまく循環させる重要なポンプ役がふくらはぎの筋肉です。そこで各自のふくらはぎの筋肉量を確認し、血液の流れに沿って筋肉量アップトレーニングを行いました。
○毎日続けることが大切
最後に叉城桃子が「できない、時間がない、ではなく、続けることで悩みは改善される」というメッセージを伝え、からだの教室を締めくくりました。参加者からは「身体の仕組み、トレーニングのやり方などの説明がとても丁寧で分かりやすかった」「終わった後、身体がスッキリした」「気持ち良かった」というたくさんの感想をいただきました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。