NSTの歩み 20周年記念誌
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第75号2022年4月※1 1000日間カテーテルを留置したと仮定鎖骨下内頸大腿PICC化学療法目的3) Palliative Care Research. 2017;12(1):169-174, 4) Lancet Infect Dis. 2014;14(2):146-159, 5) Ann Intern Med. 1993;119(12):1168-1174, 6) 静脈経腸栄養ガイドライン第3版, 2013. 照林社,7) 血管内留置カテーテル由来感染の予防のためのCDCガイドライン2011, 株式会社メディコンCRBSI とは?カテーテル関連血流感染症(catheter-related bloodstream infection)の略です。血管に留置されているカテーテルに関連して発生した血流感染のことで、“くるぶし”と読みたくなりますが、“シーアールビーエスアイ”と読みましょう。【定義】複数の定義があり、CLABSIなど関連・類似する用語も多くやや煩雑です。今回は以下を紹介します。米国疾病管理予防センター(CDC)の定義・・・最初にCRBSIを提唱[1996年]【発生頻度】末梢静脈カテーテル末梢静脈栄養(PPN)・中心静脈栄養(TPN) を行ううえで注意しなければいけない重要な合併症として、カテーテル関連血流感染症(CRBSI) があります!!今回はCRBSIを取り上げたいと思います。平均0.6/1000カテーテル日※1平均1.5/1000カテーテル日平均3.6/1000カテーテル日平均4.6/1000カテーテル日(文献3)平均1.4/1000カテーテル日平均0.3-3.2/1000カテーテル日平均0.2/1000カテーテル日皮膚の常在菌や挿入/交換に伴う感染別の感染巣から感染【感染経路】【予防】①医療従事者の教育・訓練②手指衛生および無菌操作etc.一番重要です!!接続部からの感染点滴・薬剤からの感染【主な原因菌】【治療】コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)表皮ブドウ球菌etc.真菌グラム陰性桿菌文献1より引用カテーテル抜去抗菌薬・抗真菌薬の全身投与エタノールロック療法抗菌薬ロック療法+全身投与文責: 小林実(総合外科)今今回回ののテテーーママはは「「カカテテーーテテルル関関連連血血流流感感染染症症((CCRRBBSSII)) ににつついいてて」」でですす(文献4, 5)編集/伊関雅裕神山篤史笑奕小柴康利金小林実森山さや香馬場健太郎佐々木美奈佐々木麻美牧優治渡部千代渥美淑子田口雄也発行/東北大学病院NST広報係互野亮(当科でも行っております)NNUUTTRRIITTIIOONN SSUUPPPPOORRTT TTEEAAMM NNUUTTRRIITTIIOONN SSUUPPPPOORRTT TTEEAAMM NNUUTTRRIITTIIOONN SSUUPPPPOORRTT TTEEAAMM血管内留置カテーテル使用中の症例における菌血症/真菌血症で、末梢静脈から採取した血液培養の少なくとも1つが陽性で、感染の臨床的な徴候を有し、カテーテル以外に明らかな血流感染の原因となる病巣が存在しない。さらに、以下のいずれかに該当。1)半定量的培養、または定量的培養が陽性で同一菌がカテーテルと末梢血から分離されること2)カテーテルからの逆血培養と末梢静脈血培養を同時に行って、定量的培養結果が5倍以上であること3)カテーテルからの逆血培養と末梢静脈血培養が陽性になる時間の時間差が2時間以上であること①基本は「カテーテル留置中に発熱、白血球増多、CRP上昇などの感染徴候があって、カテーテルを抜去することによって解熱、その他の臨床所見の改善をみたもの」。②カテーテル先端培養が陽性であれば微生物学的CRBSI、先端培養が陰性or実施されていない場合は臨床的CRBSIと定義する。した場合の感染率感染件数カテーテルのべ使用日数×1000【参考】1) Clin Infect Dis. 2002;34(9):1232-1242, 2) New England Journal of Medicine. 2015;373(13):1220-1229, (文献1)(文献2)③皮膚消毒・ドレッシング法の選択④マキシマル・バリアプリコーション⑤カテーテル交換のタイミング・早期抜去興味のある方は右のQRコードからCDCのガイドライン2011をご参照下さい43TEL.7120FAX.7147皮膚常在菌黄色ブドウ球菌腸球菌原則感染の重篤化・二次感染に対してカテーテル温存を目的とした治療法日本や米国の感染症学会の定義では3倍以上TTOOHHOOKKUU UU..HH..静脈経腸栄養ガイドライン(第3版) の定義・・・臨床に即した診断基準を提唱中心静脈カテーテルCVポート栄養目的№№7755NST

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