NSTの歩み 20周年記念誌
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西10階病棟は耳鼻咽喉科・頭頸部外科の単科の病棟であり、頭頸部の手術や化学放射線療法を行っている患者さんや嚥下障害のある患者さんが多数います。経口摂取が難しくなり、胃瘻や点滴での栄養管理を余儀なくされる患者さんも多くいます。そのような患者さんでもほとんどの方は「口から食事をしたいと」希望されます。現在管理栄養士が病棟に常駐しており、患者さんの些細な希望も聞き取りを行い、食事などの調整を行ってくれています。少しでも食事を口から食べることで、患者さんの生活の質の向上につながっています。また看護師も気軽に患者さんの食事や栄養について相談できる環境になっていて、栄養管理と言うものを身近に感じることができるようになっています。西10階病棟では週に1回NSTカンファレンスが行われています。普段は忙しい先生たちもこのカンファレンスには必ず参加しています。医師と看護師、栄養士、薬剤師と言う多職種が一つの場に集まり、一人の患者さんに対し、栄養管理と言う一つの目標について検討している様子は、チーム医療という言葉の意味を再確認させられます。東北大学病院西10階病棟看護師長13井島 綾子 NSTが発足した当時はチーム医療と言う言葉もなじみが薄く、患者さんに対して栄養面からアプローチするという意識もまだ低かった頃でした。私自身はNSTとはあまり関わりがなく年月が過ぎ、西10階病棟に異動となった時に初めてNSTの活動を身近に感じました。NSTの活動がこれからも患者さんや医療スタッフの身近に感じることができるよう、益々の東北大学病院NST発足20周年おめでとうございます。発展とご活躍を期待しております。これからもよろしくお願いします。東北大学病院NST20周年に寄せて

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