NSTの歩み 20周年記念誌
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東北大学病院 糖尿病代謝・内分泌内科穂坂真一郎08東北大学病院NST発足20周年を迎えられましたことを、心よりお祝い申し上げます。私がNSTに関わらせていただいたのはこの2年程度と、まだ日が浅いのですが、2003年の発足より続いているこのチームの末端に携わらせていただいたことを嬉しく思います。特にこの数年はCOVID-19の感染が蔓延した状況下で、多職種・多人数が関わる業務は非常に大きな困難と多くの制限がありましたが、webミーティングなども活用し、NSTが継続的に役割を果たせたことは、多くの方の努力や創意工夫の上で達成されたことだと思います。糖尿病診療ではこれまで過剰な食事を制限することに注力してきましたが、昨今は高齢者の認知症やフレイル・サルコペニア予防を考慮した食事療法へと視野が広がってきました。多過ぎず、少な過ぎず、偏らずと、適切に栄養を摂ることの難しさを日々感じておりますが、NSTミーティングでは、患者ごとに必要な栄養を異なる専門的な観点から考えることができる貴重な場となっています。これからもNSTでの経験を糖尿病診療に、糖尿病診療の経験をNSTへと活かしていきたいと思います。これからもNSTに関わる多くの皆さんがそれぞれの専門分野でも、そしてNSTのチームの一員としてもご活躍されることを期待しつつ、東北大学病院NSTが一人ひとりの患者さんに大きな役割を果たすことを願っております。NST20周年記念誌発刊に寄せて

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