東北大学病院

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診療受付:8:30-11:00 再診受付機 8:00-11:00

休診日:土・日・祝・年末年始12/29-1/3

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お問い合わせ:022-717-7000 [ 時間外・休診日 022-717-7024 ]

肢体不自由リハビリテーション科

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【病棟】東病棟 12F 【外来】外来診療棟A 3F 【外来受付電話番号】022-717-7751

科長あいさつ

 当科の歴史は1944年に設置された鳴子分院に始まります。リハビリテーションは全ての疾患や外傷の発生時から社会復帰までにまたがって、様々な障害に対処する技術であり、また治療システムです。技術とは、薬物、身体運動、熱や電気などの物理的な力、さらに義肢・装具・車いすなどの機器をさします。治療システムとは、このような医療・福祉の社会資源を最適な時期に提供する枠組みです。リハビリテーションの技術を病気の発生時から提供することにより、治癒や社会復帰までの時間を最短にすることができます。

 一方で、残念ながら治すことのできない障害が残る場合、後遺障害を早期に予測して適切な保険・福祉制度の活用を準備することによって、生活上の負担を軽減することができます。また疾病が治癒しなくても社会活動を拡大することは可能です。例えば、下半身が完全に麻痺し、それが回復不能であっても、訓練で車いすでの生活が自立し、所定の機器により、車の運転やスキー、スキンダイビングなどを楽しむことができます。さらにリハビリテーションは手足だけではなく、言葉や食べることの障害、排泄障害などにも対応します。

 また日常生活や社会生活を困難にするほどの記憶力や判断力、感情のコントロールなどの障害があり脳機能の障害自体を軽減できなくても、環境調整やご家族さまへの対応法の指導、携帯電話など外的補助手段の活用によって、生活上の問題を解決できることがあります。どのような状態であってもその人にある未来のためにできることを一緒に考えたいと思います。

教授 出江 紳一

対象疾患と診療内容

 リハビリテーション科とは「運動機能障害及び精神障害等の障害者を対象として医学的リハビリテーションを実施する診療科」であり、当分野では次の疾患・ 病態を扱います。

 1)脳卒中・脳外傷のリハビリテーション
 2)脊髄損傷のリハビリテーション
 3)神経・筋疾患のリハビリテーション
 4)リウマチ・骨関節疾患のリハビリテーション
 5)切断のリハビリテーション
 6)高齢者リハビリテーション
 7)小児リハビリテーション
 8)慢性疼痛のリハビリテーション
 9)スポーツ・リハビリテーション
 10)嚥下障害のリハビリテーション

診療の特色

 肢体不自由リハビリテーション科ではリハビリテーション全般にわたる専門医と、中枢神経系の専門医が診療にあたるため、他の病院のリハビリテーション科で適応外と判断された患者さんに対してもMRIなどの画像検査や神経伝導速度などの神経生理学的検査を取り入れ、広く適応を拡大し肢体不自由患者さんや意識障害患者さんのリハビリテーション治療を行っています。

拡散テンソル技法

 肢体不自由リハビリテーション科では、様々な中枢神経疾患に対し、MRIなどの画像評価、神経伝導速度などの神経生理学的評価を行い治療にあたっています。
 MRI検査においては拡散テンソル技法を用いた脳内の神経線維の障害の評価を行い、脳卒中や頭部外傷後の様々な症状の診断にあたっています。
 経頭蓋磁気刺激装置を導入し、脳の磁気刺激による診断や治療を行っています。対象としては脳卒中後の手の麻痺や半側空間無視に対し脳の磁気刺激を行い治療効果を挙げています。また、当診療かでは磁気刺激の際に患者さんのMRIデータを下に脳の標的部位にピンポイントに磁気刺激を行うナビゲーションシステムを用いることで治療効果を高める研究も行われており、経頭蓋磁気刺激治療は世界の最先端レベルになっています。

経頭蓋磁気刺激装置

 近年増加してきた嚥下障害患者さんについては咽頭喉頭ファイバーによる検査を積極的に行い、その所見に基づいて当院の栄養管理室と提携し患者さんの摂食嚥下のリハビリテーションを積極的に行っています(年間症例数約100件)。
 昨年認可された痙性対麻痺に対するバクロフェンの持続髄腔内注入療法の使用認可施設に東北地方で初めて登録され治療が可能となっています。
 以上のような臨床診療を支え、発展させるために以下のような研究領域で研究を行っています。

研究領域

 1)臨床神経生理学
 2)末梢神経と筋の病理学
 3)運動生理学
 4)神経再生医療とリハビリテーション
 5)リハビリテーションシステム論
 6)リハビリテーション心理学
 7)リハビリテーション工学、義肢装具学
 8)摂食嚥下リハビリテーション
 9) 中枢神経系の画像評価 (図1参照)
 10) 片麻痺の神経生理学的解析

 肢体不自由リハビリテーション科は当院のリハビリテーション部でリハビリテーション治療を行っています。理学療法士24名、作業療法士7名、言語聴覚士6名、ソーシャルワーカー1名で系統的なリハビリテーション治療を行っています。
 上記の施設の他に、経頭蓋磁気刺激装置、咽頭喉頭ファイバースコープ等の診療機器を用いて患者さんの診断、治療にあたっています。

年間症例数

新患患者数 約2000名
入院患者数 約100名

診療科より皆さまへ

 肢体不自由リハビリテーション科では臨床的なリハビリテーション治療のみでなく、研究活動にも力を注いでいます。 特に当分野の大学院は医学系研究科のみでなく、医工学研究科も有し、医師のみでなく理学療法士、作業療法士、看護師などで博士号、修士号取得をめざす大学院生も多数在籍します(博士課程:20名 修士課程:6名)。研究対象は個人の興味を尊重し、社会医学、基礎医学、臨床医学と多岐にわたります。 週1回の教授との個人面談に加え、各種勉強会に個人の興味で参加可能です。 毎月1回、第3木曜日に教室員全員が集合するメジャーセミナーがあり、大学院生が持ち回りで自分の研究発表を行っています。 また、2ヵ月に1回外部講師を招き、広く知識を吸収する場としています。

メジャーセミナー